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スタッカブル設計を採用したエッジAI向け小型PC

Vecowは、Intel Core Ultra Series 3 プロセッサを搭載した小型AIコンピューティングPCを投入し、エッジAI用途に向けた処理性能と拡張性を強化した。

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スタッカブル設計を採用したエッジAI向け小型PC

Vecowは、小型AIコンピューティングPC「TGS-2000シリーズ」を開発し、2026年1月6日より販売を開始した。本シリーズは、Intel Core Ultra Series 3 プロセッサを採用し、高いAI演算性能と電力効率、ならびにスタッカブル構造による柔軟な拡張性を特徴とする。

エッジAI環境における計算基盤の要件
産業分野におけるエッジAI活用では、コンピューティング・ビジョンや生成AI、エージェンティックAIといった処理を、クラウドに依存せずローカルで実行できる計算基盤が求められている。同時に、設置スペースの制約、電力効率、耐環境性能といった要件も重要な評価指標となる。

TGS-2000シリーズは、こうした条件を前提に、小型筐体に高いAI処理能力と拡張性を統合することを目的として設計されている。

Core Ultra Series 3によるAI処理性能
TGS-2000シリーズは、Intel Core Ultra Series 3 プロセッサを搭載し、CPU、GPU、NPUを組み合わせたヘテロジニアスアーキテクチャを活用する。プラットフォーム全体で最大100 TOPSのAI性能を提供し、画像解析、推論処理、自然言語処理といったワークロードを単一システム上で実行できる構成となっている。

この演算性能により、従来は外付けアクセラレータを必要としていたエッジAIアプリケーションについても、システム構成の簡素化が可能となる。

スタッカブル構造による拡張性
本シリーズの設計上の特徴の一つが、スタッカブル構造による拡張性である。独自の拡張インターフェースを介して、AIアクセラレータ、USB拡張、絶縁型DIO、シリアルポート、LAN、4G/LTEモジュールなどを積み重ねる形で追加できる。

この構成により、用途や導入環境に応じてI/O構成を柔軟に変更でき、システムの再設計を最小限に抑えた段階的な機能拡張が可能となる。

ネットワークおよび無線接続機能
TGS-2000シリーズは、USB 3.2 Gen 2、USB 3.2 Gen 2x2 Type-C、2.5Gigabit Ethernetといった高速有線インターフェースを備える。加えて、5G、Wi-Fi、Bluetooth、LTEといった無線通信にも対応し、エッジデバイスとしての接続性を確保している。

これにより、工場内ネットワーク、遠隔監視、モバイル環境など、さまざまな運用シナリオへの適用が想定されている。

産業用途を前提とした耐環境設計
電源入力はDC 12V~24Vのワイドレンジに対応し、産業用電源環境での使用を前提とした設計となっている。動作温度範囲は-25℃から+55℃までを保証し、屋外設置や高温環境を含むエッジ用途での安定稼働を想定している。

これらの仕様により、TGS-2000シリーズは研究用途だけでなく、量産設備や実運用環境への導入を視野に入れた構成といえる。

モデル構成と適用分野
TGS-2000シリーズは、TGS-2000、TGS-2500、TGS-2500Fの3モデルで構成されており、拡張構成やグラフィックス性能に応じた選択が可能である。主な適用分野としては、産業オートメーション、スマートシティ、交通監視、医療・ヘルスケア、リテール向けエッジAIなどが想定されている。

エッジAIプラットフォームとしての位置付け
TGS-2000シリーズは、高いAI演算性能、柔軟な拡張性、産業グレードの耐環境性能を小型フォームファクターに集約したエッジAI向けPCとして位置付けられる。PoCから本番環境への移行を見据えた設計により、エッジAIアプリケーションの実装とスケール展開を支える計算基盤の一つとなる。

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