www.engineering-japan.com

5G無線機向け高効率パワーアンプモジュール

NECは、Sub6GHz帯5G基地局向けに、小型化と高効率を両立したパワーアンプモジュールを開発した。

  www.nec.com
5G無線機向け高効率パワーアンプモジュール

NECは、5G基地局装置の無線機(Radio Unit、RU)に搭載するSub6GHz帯域用の高効率・小型パワーアンプモジュール(PAM)を開発した。RUの消費電力の大部分を占める増幅回路の効率を高めることで、装置単体およびネットワーク全体の省電力化を目的としている。

RUにおける消費電力と設計上の制約
5G基地局では、高周波数帯の利用により通信容量は拡大する一方、RU単体でのカバーエリアは4Gと比べて相対的に小さくなる。このため、広域カバレッジを確保するには多数のRUを設置する必要があり、消費電力と運用コストの増加が課題となっている。

RU内部では、信号を遠方まで伝送するためのパワーアンプが全体消費電力の約75%を占めるとされており、PAMの効率向上は装置設計およびネットワーク運用の両面で重要な要素となる。

高効率化と小型化を両立する技術構成
今回開発されたPAMは、NECが強みとするGaN(窒化ガリウム)デバイスを用いた高効率回路設計、高密度実装技術、ならびに負荷変調方式に関するシミュレーション技術を組み合わせている。

これにより、供給された直流電力のうち無線信号の増幅に有効に使われる割合を示す電力付加効率(PAE)で50%を達成している。これは、一般的なPAMと比較して消費電力を約10%削減する水準とされている。外形寸法は10mm×6mmと小型化されており、RU設計における実装自由度の向上にも寄与する。

ネットワーク全体での省電力効果
Sub6GHz帯5Gでは、多数のRUを高密度に配置する構成が一般的であるため、RU単体での消費電力削減は、ネットワーク全体で見た場合に大きな効果を持つ。本PAMをRUに搭載することで、基地局装置の消費電力低減と発熱抑制が可能となり、結果として通信事業者の運用コスト削減につながる。

また、小型化により筐体設計の自由度が高まり、設置条件の厳しい場所への展開や装置集約にも対応しやすくなる。

提供計画とグローバル展開
NECは、本PAMを2026年度上期に提供開始予定の新型RUに搭載する計画である。加えて、他社製基地局装置への適用も視野に入れ、PAM単体としてのグローバル展開を計画している。

本PAMは、2026年3月2日から5日まで開催される**MWC Barcelona 2026**で展示され、高効率動作や省エネルギー効果、装置設計上の利点が紹介される予定である。

www.nec.com

  さらに詳しく…

LinkedIn
Pinterest

フォロー(IMP 155 000フォロワー)