ドローンポート活用で鉱山の自動巡視を実証
KDDIスマートドローンと住友大阪セメントが、遠隔運航による鉱山管理の安全性と効率性を検証。
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鉱山保安/ドローン遠隔運航・3次元測量
KDDIスマートドローン は、住友大阪セメント と連携し、同社の岐阜鉱山(岐阜県揖斐郡大野町)において、ドローンポートを活用した遠隔運航サービスによる自動巡視・測量の運用実証を実施した。本実証は、鉱山管理における危険作業の代替と、スマート保安の実現を目的としている。
背景:鉱山管理における安全性と人手不足
鉱山では、採掘現場の巡視や測量が日常的に求められる一方、滑落や落石といった重大事故のリスクが常に存在する。加えて、鉱山労働者の減少により、将来的な人手不足が懸念されている。こうした課題に対し、ドローンやIoTを活用した遠隔・自動化による保安体制の構築が求められている。

実証内容と運用体制
本実証では、岐阜鉱山の採掘終了後に残る残壁などを対象に、ドローンポートを現地に常設し、東京のオフィスから遠隔で自動飛行を指示する運用を行った。使用した機材は、特性の異なる Skydio Dock for X10 と DJI Dock 3 の2種類であり、遠隔自動巡視および3次元測量を実施した。
実証期間は2025年10月から2026年1月までとし、以下の既存業務の代替効果や運用面での有効性を検証している。
- 採掘現場の測量および進捗管理
- 製品置場の在庫管理
- 平時および有事の現場巡視
- 振動計とMODE社のBizStackを連携させた異常検知
役割分担と技術的特徴
KDDIスマートドローンは、本実証の実施主体として、ドローンポートの設置、定期的な遠隔運航、取得データの3次元化・解析、報告書の取りまとめを担当した。一方、住友大阪セメントは、既存業務の整理と代替対象の選定、保安管理の観点からの評価、実証場所の提供を担っている。
ドローンポートを活用することで、現地に操縦者を常駐させる必要がなくなり、危険区域への立ち入りを最小限に抑えつつ、定期的かつ高精度なデータ取得が可能となる点が特徴である。
公的支援と成果の位置付け
本実証は、経済産業省の「令和7年度スマート保安実証支援事業費補助金(技術実証支援)」に採択されて実施された。遠隔運航による自動巡視・測量が、鉱山保安業務において実用的であることを検証し、安全性と効率性の両立に向けた知見を蓄積した。
今後の展開
KDDIスマートドローンは、住友大阪セメントと連携し、本実証で得られた知見を基に、鉱山管理におけるドローンポートの本格運用とスマート保安の実装を進めるとしている。今後は、鉱山に加え、インフラ点検や建設現場など、現場業務全般への展開を視野に入れ、ドローン運用の省力化と高度化を推進していく方針である。
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