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横河電機、再生医療向け自動製造プラットフォームを開発

コンソーシアム主導の本プロジェクトは、QbDに基づくスケーラブルな細胞治療製造を目指し、自動化とAIを統合して品質ばらつき、コスト、複数製品対応の課題に対応する。

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横河電機、再生医療向け自動製造プラットフォームを開発
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再生医療製品の大規模製造には、一貫した品質管理、手作業の削減、そして進化する規制基準への対応が求められる。このような背景のもと、横河電機株式会社は、再生医療製品向けのQbDベース自動製造プラットフォームの開発を目的として、複数の企業・機関とコンソーシアムを設立した。

細胞治療製造におけるばらつきと手作業依存の課題
再生医療製品、特に細胞治療の製造は、バッチ間のばらつき、労働集約的な工程、標準化の遅れといった制約を受けている。これらは特に10⁹個規模の細胞生産において、収率の安定性、生産リードタイム、コスト構造に直接影響を与える。

再生医療製造分野全体は、自動化装置を含め、年平均約12%の成長が見込まれており、スケーラブルな製造システムへの需要が高まっている。一方で、既存の自動化ソリューションは、多様な細胞種や変化する製造プロトコルに対応する柔軟性が十分ではない。

この結果、プロセス開発と産業規模での実装との間にギャップが生じており、特に複数の治療製品を1つの施設で扱う必要があるCDMOにとって課題となっている。

QbDに基づく製造プラットフォームへのコンソーシアムアプローチ
これらの課題に対応するため、横河電機は創薬シーズ保有機関、装置メーカー、IT企業を含むコンソーシアムを構築した。本取り組みでは、Quality by Design(QbD)の原則に基づき、クローズドシステム処理とAI制御を組み合わせた自動製造プラットフォームの構築を目指している。

本プロジェクトは、日本医療研究開発機構(AMED)の2025年度事業「再生医療・遺伝子治療の産業化に向けた基盤技術開発プロジェクト」に採択されており、開発期間は2025年12月から2028年3月31日までとされている。

プラットフォームの中核には、完全閉鎖型バッグを用いたモジュール構造が採用されており、汚染リスクの低減と複数製品への標準化対応を可能にする。QbD手法を組み込むことで、プロセスパラメータと最終製品の品質特性を直接結びつけ、トレーサブルで再現性のある製造プロセスを実現する。

品質・コスト・スループットに関する定量目標
本プラットフォームは、生産性能の定量的な改善を前提に設計されている:
  • 品質と一貫性については、自動化とQbDの統合により、大規模細胞生産において手作業と比較して工程逸脱を75%削減することを目標としている。
  • コスト効率については、労働負荷の低減と培養関連消耗品の最適化により、2028年までに製造コストを65%削減することを目標としている。
  • 生産の柔軟性は、複数の医薬候補を同時に処理可能なモジュール型システムによって実現され、単一プラットフォーム上での並行生産を可能にする。
これらの目標は、スケーラビリティ、規制対応、および製品多様性のバランスを確保する産業化された細胞治療製造システムの必要性を反映している。

デジタルサプライチェーンとプロセス最適化への統合
本プラットフォームは、製造データを活用した継続的なプロセス最適化を可能にするデジタルサプライチェーンの一部として位置付けられている。設計・評価・改善の反復サイクルを通じて、品質および有効性の結果に基づいた設計空間の動的な調整を実現する。

このアプローチは、ライフサイクル全体にわたるプロセスバリデーションに関する規制要件にも適合し、臨床段階から商用生産へのスケールアップを体系的に支援する。

対象ユーザーには、CDMO、製薬企業、再生医療開発企業、大学病院の細胞加工施設などが含まれ、柔軟で規制対応可能な製造基盤への需要が高まっている。

展開と商用化に向けたステップ
AMEDプロジェクトでの開発を経て、コンソーシアムは商用展開体制を構築し、国内の製造事業者への導入を進める計画である。

自動化、AI制御、QbDに基づくプロセス設計を統合することで、本取り組みは再生医療製造の標準化と、多品種対応に必要な柔軟性の両立を目指している。

Aishwarya Mambet(Induportals編集者)、AIの支援により編集。

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