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'20
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Kennametal
ケナメタルからHPR超硬ソリッドドリルが登場
低スラストのドリル先端設計を特長とする鋳鉄アプリケーション向け次世代型高性能ドリル
ケナメタルは、超硬ソリッドドリルの製品ラインナップを拡充し、鋳鉄ワーク材の高性能ドリル加工が可能なHPRドリルを発売しました。最大8 x Dの高速・高フィードドリル加工向けに設計されたHPRドリルは、どのようなISO-Kの被削材に対しても、最も高い切削条件においてでさえ、加工穴の優れた真直度を実現します。
成功へと導く特長
このドリルの特許取得済みポイントシンニング、特殊な溝、そして143度の先端角が比類なきセルフセンタリング機能を発揮し、スラストを抑え、最大フィード量でも、ドリルの動作を真っすぐに維持します。さらに、クロスホールや傾斜した出口のドリル加工では、4つのマージンランドが最高の安定性を実現します。
鋳鉄部品向けのHPR超硬ソリッドドリルは、径3.0から20.0 mm、最大長さ8 x Dで、ご用意しています。
特許取得済みコーナーRにより、工具寿命が大幅に向上し、加工穴の高い品質も可能で、加工穴の出口付近でのワーク材の欠損を効果的に防ぎながら、加工穴のIT9からIT10の公差範囲に対応します。
「このドリルの低スラストの先端設計のおかげで、ユーザーは、理想的とは言えないクランプ条件の下や薄壁アプリケーション、単にスピンドルの力が制限要素となっている場合に、このドリルを使用するという選択肢が与えられます」と話すのは、ケナメタルの製品マネージャーのFrank Martinです。
広範な試験から、この新しいドリルが、こういったタイプの課題や鋳鉄の大量加工に対して、ソリューションとなることが分かっています。
HPRドリルの重要な特長の1つ:加工穴の真直度を最大化する低スラストドリル先端設計
際立つ耐磨耗性
このドリルの独自のAlTiN/AlTiSiN多層コーティングが、ねずみ鋳鉄、ダクタイル鋳鉄、CGI、ADI、GGGのドリル加工時に直面する極度の摩耗や高温の負荷に、耐久性を発揮します。この新コーティングは、こういった難削材に共通して見られる介在物や孔にも、耐久性を発揮します。
超高品質研磨が施されたフルートと幅広なフルート断面が効率的な切り屑排出を促し、さらに熱とそれに起因する熱衝撃を抑えます。
新HPRドリルには、標準のスルークーラントが付属しており、インターフェイスはDINの6535と69090-03のMQL(最小クーラント量)です。以上の特長を備えつつ、このドリルは、湿式や乾式の加工条件でも、優れた性能を発揮します。
「加工穴の大量のドリル加工にしろ、どのような種類の鋳鉄ワーク材の典型的な課題を克服するにしろ、HPRドリルは間違いなくそのソリューションとなります」と、Martinは言います。
長い工具寿命と優れた加工穴品質を実現する特許取得済みコーナーRと容易な切り屑排出を可能にするフルートの幅広な断面。クロスホールと傾斜した出口のドリル加工のための4つのマージンランドによる最高の安定性