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02
'20
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Toshiba News
バッテリーの長時間動作に貢献する小型・低オン抵抗のドレインコモンMOSFETの発売について
当社は、モバイル機器などのリチウムイオン(Li-ion)電池パックに使用されるバッテリー保護回路向けに、ドレインコモン接続12V耐圧 NチャネルMOSFET「SSM6N951L」を製品化し、本日から出荷を開始します。
近年、Li-ion電池パックには、充放電時の発熱の低減や、安全性を高めるため、冗長性の高い保護回路が採用されています。このため、その保護回路には超低電力損失と超高密度実装が必要となっており、MOSFETにおいては極めて低いオン抵抗と超小型・薄型サイズが求められています。
当社は、急速充電などに代表される将来にわたる技術要求に応えるため、低オン抵抗特性にすぐれた専用微細プロセスを開発し、新製品SSM6N951Lに採用しました。業界トップクラス[注1]の低オン抵抗特性による低電力損失に加えて、低いゲートからの漏れ電流(低ゲート・ソース間漏れ電流)特性による低待機電力化を両立することで、バッテリーの長時間動作に貢献します。
さらに、超小型かつ薄型のChip scale package (CSP)を用いることで、電池パックに必要となる薄型で限られた実装エリアにも使用可能です。
当社は今後も、Li-ion電池パック搭載機器の保護回路向けにMOSFET製品の開発を進めていきます。
応用機器
Li-ion電池パック搭載機器
- オフィス/パーソナル機器 (スマートフォン、タブレット、パワーバンク、ウエアラブル端末など)
- 民生機器 (ゲーム機、電動歯ブラシ、デジタルスチルカメラ、デジタル一眼レフカメラなど)
新製品の主な特長
- 業界トップクラス[注1]の低オン抵抗: RSS(ON)=4.6mΩ (typ.) @VGS=3.8V
- 業界トップクラス[注1]の低ゲート・ソース間漏れ電流: IGSS=±1μA (max) @VGS=±8V
- 小型面実装TCSP6A-172101パッケージ: 2.14x1.67mm t: 0.11mm (typ.)
- バッテリー保護回路で使用しやすいドレインコモン構造