5G O-RANエコシステム向けのフル機能無線プラットフォームを発表
想像を超える可能性を実現するアナログ・デバイセズ社(NASDAQ:ADI)は、迅速な製品化と進化する5Gネットワークのニーズに対応して設計した、O-RAN準拠5G無線ユニット向けのASICベース無線プラットフォームを発表しました。O-RANエコシステムは、オープン規格を使用して従来のネットワークを再構築し、世界のキャリアネットワーク実装において、より高い柔軟性と機能の追加を容易に実現できます。
アナログ・デバイセズの無線プラットフォームには、ベースバンドASIC、ソフトウェアトランシーバー、信号処理、電源など、O-RAN準拠5G無線ユニットに必要とされるすべての基本機能が組み込まれています。この先進の無線プラットフォームは、大幅な性能向上とフォーム・ファクタの小型化を実現し、設計サイクルの短縮と共に、次世代ネットワークの重要課題である消費電力とコストの削減に対応するように設計されています。
アナログ・デバイセズのワイヤレス通信事業部担当バイスプレジデントであるJoe Barryは、次のように述べています。「O-RANは、オープン規格によるネットワークアーキテクチャの再構築により、従来の市場に破壊的な影響をもたらすものと予想されます。このネットワークアーキテクチャには、新しい革新的な無線ソリューションが求められています。アナログ・デバイセズの新しいO-RAN準拠ソリューションは、5Gアプリケーションに求められる性能を最適にした無線プラットフォームを提供し、O-RANエコシステムの普及を大きく前進させます」
O-RANへの参入障壁が下がることで、既存および新規ワイヤレス・サプライヤに新たな機会が開かれます。アナログ・デバイセズはエコシステム参加企業と直接協力して、システム全体の最適化、インターオペラビリティの確保、業界全体の技術力向上に取り組んでいます。
Vodafone GroupのOpen RAN RFおよびデジタル・プラットフォーム開発マネージャーであるAndy Dunkin氏は、次のように述べています。「ASIC Low PHYベースバンドの製品化は、Open RANの実現に向けた大きな一歩です。これにより、OEMには競争力のあるマクロ・セルおよびスモール・セル用システム開発への道のりがはっきりと見えてきます。健全なエコシステムの構築を支えるのは、このようなイニシアチブなのです」
アナログ・デバイセズのプラットフォームにより、無線技術者および無線機器メーカーは、マクロ・セルおよびスモール・セル・ソリューション全体のシステム性能を最適化できます。また、リファレンス・デザインとして、次のデバイス群を使用しており、O-RAN準拠の無線機器の設計が実現できます。
- 先進のデジタル・フロント・エンド信号処理(DFE)、GaNパワーアンプ向けデジタル・プリ・ディストーション(DPD)、クレスト・ファクタ・リダクション、チャンネル・デジタル・アップコンバータおよびダウンコンバータ機能と統合した、アナログ・デバイセズの次世代トランシーバー
- LTE、5G、およびNBIoT向け7.2x準拠ソリューションを実現するLow-PHYベースバンドASIC(IEEE1588 Precision Time ProtocolおよびeCPRIインターフェイスを含む)
- システム全体をカバーするクロック/パワー・チェーン・ソリューション
Parallel WirelessのCEOであるSteve Papa氏は、次のように述べています。「多くのワイヤレス機器ベンダーにこれまでにないレベルのサポートを提供し、O-RANエコシステムへの参入障壁を下げようとするアナログ・デバイセズの取り組みに、私たちは大きな刺激を受けています。このようなソリューションはSplit Option 7-2xの標準化を加速し、インターオペラビリティの統合がより容易になるでしょう」
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