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世界最小の車載PoCインターフェース向け広帯域インダクタを商品化

株式会社村田製作所代表取締役社長 中島 規巨.

世界最小の車載PoCインターフェース向け広帯域インダクタを商品化

株式会社村田製作所(以下、「当社」)は、世界最小※1となる2012サイズ(2.0×1.2mm)の車載PoC※2インターフェース向け広帯域インダクタ「LQW21FTシリーズ」(以下、「本製品」)を商品化しました。2021年5月より量産を開始します。

※1 当社調べ、2021年4月21日時点。
※2 PoC(Power Over Coax):信号ラインと電源ラインを同軸ケーブルに一本化した方式。

近年、自動運転の実現に向けた先進運転支援システム(ADAS)などの普及により、自動車の周辺状況をモニタリングするため、多くの高精細な車載カメラが搭載されるようになっています。これにともない、多数のケーブルが使用されるようになり、1本のケーブルで信号と電力を同時に伝送できるPoC回路のニーズが高まっています。PoC回路では、回路処理部で広帯域信号を扱うほか、信号と電源を分離するために、広帯域で高インピーダンスを維持する必要があることから、通常は複数のインダクタを使用します。

本製品は、当社独自のセラミック材料やコイル構造により、世界最小の2012サイズ(2.0×1.2mm)で広帯域かつ高インピーダンスを実現し、インダクタの個数および実装スペースの削減を可能にしました。これにより、車載カメラモジュールなどの小型化を実現し、電装品の小型・軽量化に貢献します。

当社は、今後も市場ニーズに対応した製品開発に取り組み、自動車の高性能化・高機能化に貢献していきます。

主な特長

  • SerDesインターフェース※3に使用する車載PoC向けインダクタとして世界最小の2012サイズ(2.0×1.2mm)
  • 幅広いインダクタンス(0.47~2.0μH)をラインアップ
  • 一般的なインダクタ※4の組み合わせで回路を構成した場合に比べ、LQW21FT(本製品)とLQW32FT(当社既存品)の組み合わせで、最大50%の回路面積削減が可能

※3 SerDes(Serializer/Deserializer):高速データ伝送のためのシリアル信号/パラレル信号を相互変換する回路。
※4 通常のフィルタ回路構成に使われる汎用インダクタ。

主な仕様
製品詳細はLQW21FT_0Hシリーズを参照ください。

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