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OpreX Asset Operations and Optimizationのラインアップとして、高度制御ソリューション「Platform for Advanced Control and Estimation R5.03」を開発・発売

OPC UA 通信規格に対応、プラントシステムの相互運用性とセキュリティを向上.

OpreX Asset Operations and Optimizationのラインアップとして、高度制御ソリューション「Platform for Advanced Control and Estimation R5.03」を開発・発売

横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:奈良 寿)は、OpreX Asset Operations and Optimizationのラインアップとして高度制御ソリューション「Platform for Advanced Control and Estimation R5.03」をシェルと共同で開発、6月2日から販売を開始することをお知らせします。

「Platform for Advanced Control and Estimation」は、シェルが自社のプラント操業を通して培ってきた高度制御の技術と、横河電機のリアルタイム制御技術を生かして開発したソフトウェアパッケージで、製品収率の向上やエネルギー使用の効率化を実現することで、プラントの生産性の向上を支援します。今回のバージョンアップは通信規格「Open Platform Communications Unified Architecture (OPC UA※) に対応しました。これにより、プラントシステムの相互運用性とセキュリティを向上し、デジタルトランスフォーメーションでお客様の自律操業への移行を支援します。

※OPC Unified Architecture(UA):OPC は産業オートメーション分野やその他業界における、安全で信頼性あるデータ交換を目的とした相互運用を行うための標準規格。OPC UAは、ハードウエアやOSに依存せず、高いセキュリティと拡張性をもち、Industry 4.0の基盤となる通信規格とされる。

開発の背景
 高度制御システムは、通常の制御システムでは温度、流量、圧力などのプロセス値を目標範囲に維持することが難しい生産工程において、プロセス値を目標範囲内に維持して最適値により近づけ、製品収率の向上やエネルギー使用の効率化を実現するシステムです。昨今では、石油、石油化学はもとより、化学やLNGなどのプラントにおいても、高度制御システムの導入が進んでいます。
当社の「Platform for Advanced Control and Estimation」は、多変数モデル予測制御(プロセスの動特性をモデル化し、モデルによる予測結果に基づいて多変数の制御を行うシステム)、ソフトセンサ(温度、流量、圧力などのプロセスの測定値からリアルタイムに品質を推定するシステム)、およびユーザーがカスタマイズできる各種演算式を、同一のプラットフォーム上で構築、運用できるソフトウェアパッケージです。当社はお客様の最新のニーズに対応し、継続して機能強化を図っています。今回は、業界で喫緊の課題であるプラントシステムの相互運用性とセキュリティの向上に対応しました。

機能強化の特長
1. 機能の拡張
A. OPC UAに対応したサーバー接続機能
産業オートメーション分野等におけるデータ交換の標準規格であるOPCの最新版であり、セキュリティを強化したOPC UAに対応しました。これにより、OPC UA対応機器とのセキュアなデータ交換が実現でき、またデータソースの幅が広がりました。
B. Base Layer Control (BLC) の新規モデルの追加
BLCモデルとしてproportional integral differential (PID) 制御ロジックを追加しました。このモデルは、分散形制御システム(distributed control system:DCS)のPIDパラメーターを用いてPIDループの動特性を表現します。これにより、BLCモデルのプロセスに対するミスマッチを減らし、制御性を向上します。
C. Shed Logic機能からEvent Logic機能への拡張
Shed Logicはアプリケーション運用のカスタマイズ機能です。Shed Logicを用いれば、プラントの運転状況に合わせ、ユーザーがアプリケーションの挙動を自由にカスタマイズできます。Shed Logic機能をEvent Logic機能という名称に変更し、機能を拡張しました。これにより、カスタムコードの代わりにイベントのルールおよびアクションの設定が可能になり、プロセッサーに対して様々な処理(測定値の検証、モデル変更など)が可能になりました。

2. メンテナンス機能の向上
A. Design-Timeアドバイザー
アプリケーション、プロセッサー、変数のパラメーター値をDesign-Time上で検証し、不正なパラメーターの設定に対して警告メッセージを表示します。これにより、アプリケーションの構成を容易に是正し、アプリケーションの品質を高めることができます。
B. 自動トレンドスケーリング
トレンドペンのスケール(トレンド表示の上下限値)を自動で調整します。これにより、スケール設定の手間を削減できます。
C. OPCアイテムのパフォーマンス表示
OPCアイテムの読み込み時間などOPC DA/UA (data access/unified architecture) サーバーアクセス時のパフォーマンスを可視化、また、アクセスするOPCアイテムを一覧で表示できるようになりました。これにより、OPC DA/UAサーバーへのアクセスに関する解析・診断が容易になります。

3. 実行速度とロバスト性の向上
 アプリケーションのロバスト性と実行速度が向上しました。また、ラボアップデートの速度が大幅に向上し、ロバスト性も向上しました。

主な市場
石油、石油化学、化学、ガスなどの連続プロセスをもつプラントにおける高度制御

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