インダクタ: 車載電源回路用小型インダクタの開発と量産
TDK株式会社(社長:石黒 成直)は、車載電源回路用インダクタ「TFM201210ALMAシリーズ」を 開発し、2021年8月から量産することを発表します。
- 小型サイズ L:2.0 × W:1.25 × H:1.0(mm)
- 動作温度範囲 -55 ~ +150℃に対応(自己温度上昇含む)
- 樹脂電極構造による機械的ストレス、熱衝撃に対する信頼性の向上
- AEC-Q200 Rev D準拠
本製品は、当社従来製品TFM201610ALMA(L:2.0 × W:1.6 × H:1.0mm)シリーズの実装面積を約22%小型化した新製品です。
近年、自動車の各種制御機能の電装化をはじめ、自動走行運転、情報通信等を目的として搭載されるECU*の需要は増加傾向にあります。特にADAS**の高機能化は著しく、システムを構築するために使用される部品点数はますます増加しており、電源回路用インダクタの小型化は実装基板における省スぺース化に大きく貢献します。
本製品は、コア材にTDK独自の金属磁性材料を用いたL:2.0 × W:1.25の小型サイズに加え、動作温度範囲はマイナス55℃からプラス150℃までの広範囲に対応し、業界最高水準***にあります。また、樹脂電極構造による振動、衝撃等の機械的ストレスや熱衝撃に対する信頼性を向上させました。
TFMシリーズは、他に12Vバッテリーから直接接続される車載用電源回路側での使用を可能にした定格電圧40V仕様の製品ラインアップも揃えており、車載用の各種電源回路のニーズに沿った豊富なラインアップでお客様の多様なご要望に応えてまいります。
*** 2021年7月現在、TDK調べ
用語集
- *ECU : Electronic Control Unit 電子制御ユニット
- **ADAS:Advanced Driver-Assistance Systems 先進運転支援システム
主な用途
- 車載カメラモジュール
- V2X用通信モジュール
主な特長と利点
- 小型サイズ L:2.0 × W:1.25 × H:1.0(mm)による省スペース化に貢献
- 動作温度範囲 -55 ~ +150℃に対応(自己温度上昇含む)
- 樹脂電極により機械的ストレス、熱衝撃に対する信頼性の向上
主な特性
Isat*: インダクタンス変化率に基づく電流値(初期L 値より30% 低下)
Itemp**: 温度上昇に基づく電流値(自己発熱による温度上昇40°C)
定格電流:IsatMax、ItempMaxのいずれか小さい方の電流値とする
生産・販売計画
サンプル価格 :20円/個
生産拠点 : 日本
生産予定 :100万個/月(当初)
生産開始 :2021年8月
www.tdk.com