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02
'21
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Yokogawa News
【Compressor Controls LLC/横河電機】共同開発したプロセス制御とターボ機械制御の統合ソリューションを国内外で発売
Compressor Controls LLC(コンプレッサーコントロールズ社、本社:米国アイオワ州デモイン市 President:Ed Maslak 以下CCC)と横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:奈良 寿 以下横河電機)は、横河電機のプロセス制御技術とCCCのターボ機械制御技術を統合したソリューション「CCC Inside for Yokogawa CENTUM VP」を共同で開発し、11月30日からの国内外での販売に向けて、商業契約を締結しましたのでお知らせします。
同一のシステムでプロセス制御とターボ機械制御を行えるため、プラント操業における人員の効率的な配置、エンジニアリング、調達、メンテナンスの効率化に貢献します。
開発の背景
従来、プラントに多数存在するターボ機械の制御とプロセスの制御は、それぞれにロジックが異なるシステムが使われていることが一般的でした。専用のハードウェアはターボ機械に最適なパフォーマンスと診断を提供しますが、ユーザーは複数の異なるシステムを管理・運営しなければならず、効率的でないことが課題でした。多様なお客様のニーズに応えるため、ターボ機械制御の分野において業界トップシェアを誇るCCCと、グローバルで3万プロジェクト以上のプロセス制御システムの納入実績がある横河電機は、同一のシステムでプロセス制御とターボ機械制御を行う仕組みを構築できる「CCC Inside for Yokogawa CENTUM VP」の共同開発を行ってきました。
今回の商業契約の締結により、横河電機は、同社のOpreX™ Control and Safetyラインアップ中核製品の一つである統合生産制御システムCENTUM™ VP(センタム・ブイピー)のハードウェアおよびソフトウェアを、CCCは、ターボ機械の制御アルゴリズム、グローバルのエンジニアリング、技術サポートを提供することでCENTUM VPで実行されるソフトウェア「CCC Inside for Yokogawa CENTUM VP」を実現します。また、グローバルに向けたマーケティングと保守も両社で合わせて行っていきます。
製品の特長
「CCC Inside for Yokogawa CENTUM VP」は、ターボ機械のなかでもとくに使用頻度が高いコンプレッサーの制御アルゴリズムをCENTUM VP上で動作をさせて、コンプレッサーの制御までを適切に行うことを実現しました。コンプレッサー制御に適した専用インターフェース(フェースプレート)をCENTUM VPに搭載したことで、これまでのプロセス制御に加えてコンプレッサー制御についても、同じヒューマン・マシン・インタフェース(HMI)から行うことができるようになります。同じハードウェアを使用することができるため、予備品や保守費用の削減、効果的な保守計画の立案、実行が可能となります。
主な市場
石油精製、石油化学、化学、電力、ガス、など
CCC Insideについて
CCCはこれまで、ターボ機械制御において40年以上の経験と10,000以上の納入実績と100名以上の専門家を有するグローバル企業です。CCC Inside™はCCCが培ったターボ機械制御の技術とアルゴリズムをDCSに組み込むために開発されました。ターボ機械制御アルゴリズムはCCCの専用プラットフォームであるCCC Pro Built™のアルゴリズムと同じであり、その一貫性と信頼性を維持しながらDCSからの操作監視やアラームの統合が可能になります。CCC InsideのエンジアリングとコミッショニングはCCCのグローバルプロジェクトとサービスチームが行います。
CENTUMシリーズについて
「CENTUM」は、横河電機が1975年に発表した世界初の分散形制御システム(Distributed Control System:DCS)で、同社の旗艦システムです。「CENTUM VP」は、シリーズ9世代目の製品で、40年以上にわたって培った技術と経験を集約し、従来の「CENTUM」との互換性を継承しつつ、最新の技術を取り入れながら進化し続けています。
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