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Yokogawa News

OpreX Control and Safety Systemのラインアップを中心にサイバーセキュリティ対策と安全性を強化

 横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:奈良 寿)は、OpreX Control and Safety Systemのラインアップである統合生産制御システム「CENTUM VP(センタム・ブイピー)が、セキュリティに関する国際認証推進組織ISCIのISASecure CSA Level 1認証※1を取得しましたのでお知らせします。

OpreX Control and Safety Systemのラインアップを中心にサイバーセキュリティ対策と安全性を強化

これにより、当社の統合生産制御システムCENTUM VPおよび安全計装システムProSafe™-RS(プロセーフアールエス)の両方がセキュリティの最新の国際標準規格に対応します。また、防爆規格と船級規格を満たすProSafe-RS Lite、およびこれに対応する統合機器管理ソフトウェアパッケージPRM™ (ピーアールエム)の最新版を開発しました。

サイバー攻撃は世界的に急増し、その手口はより巧妙になっています。最近では、COVID-19のパンデミックやリモートアクセスの増加に乗じた生産設備への攻撃などが増加しており、国際標準の対策が求められています。ISASecure CSAは制御機器のセキュリティに関する国際標準規格IEC62443-4-1およびIEC62443-4-2に準拠した認証です。本認証は、2021年5月に安全度水準SIL3の安全計装システムProSafe-RSで、2021年7月にSIL2の安全計装システムProSafe-RS Liteで取得済みです。

CENTUM VPのISASecure CSA Level 1認証取得のための仕組みとして、プラント制御を行うフィールド・コントロール・ステーション内部のプログラムやデータベースの完全性を定期的に診断するCRC(巡回冗長検査)機能を実装しました。異常を検出した場合はシステムアラームを発報します。また、CENTUM VP R6.09へのアップデートにより、操作監視機能であるヒューマン・インターフェース・ステーションから統合情報サーバの画面の呼び出しが可能になり、設備や装置の運転状況などの操業データをリアルタイムで取得することができるようになります。

さらに安全性を強化するため、最新のProSafe-RS R4.07の開発により、SIL2 の安全計装システムProSafe-RS Liteが防爆規格(ATEX/IECEx/ECAS-Ex)および船級規格に対応しました。これにより、爆発の可能性のあるエリアやLNG 船などの船上にも導入が可能になり、既に両規格を取得済のSIL3のProSafe-RSと用途によって使い分けることで、最適なコストでのプラントの安全計装が可能になります。また、ProSafe-RS Liteに接続されている機器に対応可能となる、最新の統合機器管理ソフトウェアパッケージPRM R4.05を開発しました。PRMは、IT技術を活用し、設備異常やその兆候を検知して運転員に知らせることで、故障リスクを低減します。

当社は、セキュリティレベルおよび安全性の高い機器やシステムの開発、提供、さらにはその運用のサポートに至るまで、お客様の制御システムに対しさまざまなソリューションを提供しています。今回の認証取得や機能強化により、より広範囲での安全で堅牢なプラント操業に貢献していきます。

※1 国際認証推進組織ISCIとISASecure CSA認証について

ISASecure CSA認証は、ISCI(ISA Security Compliance Institute)が開発した組み込み機器および関連コンポーネント製品(ソフトウェアアプリケーション、ホストデバイス、およびネットワークデバイス)向けのセキュリティ認証プログラムです。ISCIは、国際計測制御学会ISA(International Society of Automation)のメンバーを中心とした組織で、産業用制御システムと制御機器のセキュリティ認証を推進しています。ISASecure CSA認証は、従来のISASecure EDSA認証の後継の認証として2019年8月に開始された認証で、国際電気標準会議IEC(International Electrotechnical Commission)の制御機器のセキュリティに関する国際標準規格IEC 62443-4-1およびIEC 62443-4-2に準拠しています。

CENTUMシリーズについて
 「CENTUM」は、当社が1975年に発表した世界初の分散形制御システム(Distributed Control System:DCS)で、当社の旗艦システムです。「CENTUM VP」は、シリーズ9世代目の製品で、45年以上にわたって培った技術と経験を集約し、従来の「CENTUM」との互換性を継承しつつ、最新の技術を取り入れながら進化し続けています。

ProSafe-RSについて
 安全規格認証機関TÜV Rheinlandから、PLC(プラグラマブル・ロジック・コントローラ)としては最高水準である安全度水準SIL3レベルを実現する機器として認証を取得しています。「ProSafe-RS」と統合生産制御システム「CENTUMシリーズ」と組み合わせて使用することで、制御システムの監視画面でプラントに異常が発生する兆候を把握するなどといったそれぞれのシステムを統合した運用が可能になります。

PRM(Plant Resource Manager)について
 プラントで使用されている大量の監視制御用の機器、製造装置の状態および保全情報を集中管理するソフトウェアパッケージです。フィールドデジタルの主要通信プロトコルに対応し、他社製の機器や診断・調整ソフトも「PRM」から幅広く活用できます。「PRM」は、機器・装置のオンライン監視機能やオンライン診断機能など、保全員の作業を支援するさまざまな機能を搭載しています。

OpreXとは
 OpreXとは、制御事業の包括的ブランドです。お客様との価値共創を通じて培ってきたYOKOGAWAのテクノロジーとソリューションの卓越性を表し、YOKOGAWAの全ての制御関連製品、サービスとソリューションを包含しています。OpreX Transformation、OpreX Control、OpreX Measurement、OpreX Execution、OpreX Lifecycleの5つのカテゴリーから成り立ち、CENTUM VPとProSafe-RSはOpreX Controlの製品・ソリューション群の一つであるOpreX Control and Safety Systemに属しています。OpreX Controlは、お客様の経営、操業、業務の変革に迅速に対応し、高効率、高品質、安全で安定した操業基盤を支える高信頼の制御テクノロジーを意味します。また、PRMはOpreX Transformationの製品・ソリューション群の一つであるOpreX Asset Management and Integrityに属しています。OpreX Transformationは企業全体を俯瞰し、生産・サプライチェーンから経営を含む、卓越したオペレーションを実現する中核となる包括的ソリューションを意味します。

本文中で使用されている会社名、団体名、商品名、サービス名およびロゴ等は、横河電機株式会社、各社および各団体の登録商標または商標です。

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