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dSPACEが主力製品HIL(Hardware-in the-Loop)テストシステムの設計・製造を日本国内で開始

車載ソフトウェアの開発・検証ソリューションの世界的なリーディングカンパニーであるdSPACE Japanは、日本市場での顧客対応のスピードアップを図るため、主力製品であるHIL(Hardware-in the-Loop)テストシステムの国内での設計・製造を開始しました。ドイツ本社、北米に次いで3番目の製造拠点になります。

dSPACEが主力製品HIL(Hardware-in the-Loop)テストシステムの設計・製造を日本国内で開始

  • 自動運転、電動化開発で複雑さを増す日本のお客様の要望に、より迅速かつ的確に対応
  • 最大2か月程度、納期の短縮が可能

設置にあたっては、東京・品川本社のオフィスを増床し専用のラボスペースを確保したり、日本人エンジニアをドイツ本社に派遣し技術力強化を図ったりするなど、準備に十分な時間をかけてきました。

最初の国産HILテストシステムは昨年7月に完成、ほぼ並行で進めてきた2号機とともに、8月に出荷されました。2022年に入って本稼働し、2025年までに日本で出荷するHILテストシステムの8~9割を設計・製造する方針です。

自動運転、電動化で複雑さを増す日本のお客様の要望に、より迅速かつ的確に対応
HILテストシステムはオーダーメイドが基本となり、お客様ごとに特殊な仕様があるため、製作段階で密接かつタイムリーにお客様とコミュニケーションを取りながら、的確にご要望にお応えする必要があります。これまでは、たとえ日本のお客様からのご依頼であってもドイツ本社とのやり取りが必要になるため、どうしても仕様の微妙なニュアンスを伝えるのが難しいこともありました。また、自動運転や電動化など車両の高度化は、開発の複雑さをさらに増大させます。日本でHILテストシステムの設計・製造の機能を持つことによって、お客様とのコミュニケーションの機会を増やし、よりきめ細かい対応を可能にしていきます。

技術力強化のため、エンジニアをドイツ本社へ派遣
日本で設計・製造拠点を担うためには、ドイツで生産する機器と同様またはそれ以上の品質と、日本のお客様の要望に応えられる技術力が不可欠です。そのため、日本人エンジニアをドイツ本社に派遣、現地の設計開発者とともに年間15~20ものプロジェクトに参画させることによって、技術スキルの強化を図りました。帰国後は、専用ラボの設置や実際の設計・製造の中心となり、昨年7月に初号機を完成、ほぼ同時で進めていた2号機とともに、8月に国産のHILテストシステムを出荷しました。

最大2か月程度、納期の短縮が可能
これまでは、日本で販売するHILはすべてドイツ本社で設計・製造されたものを輸入していましたが、輸送にも時間がかかるうえ、ドイツで検査した後に出荷した製品でも、日本に上陸した段階で再検査が必要でした。日本拠点の主体的かつスピーディーな対応により、最大2か月程度の納期短縮が可能になります。

dSPACE Japan株式会社のアプリケーション技術部部長である松井茂は、「2025年には日本で出荷するHILの8〜9割を日本で設計・製造したい。併せて、日本独自の仕様変更を可能にすることも視野に入れている。」と展望を述べています。

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