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Mitsubishi Materials News

伝熱性ゴムよりも柔らかい材料の「伝熱パテ」の製品開発に着手 ~複雑な形状にも密着可能な粘土状の伝熱材料技術を応用~

三菱マテリアル株式会社は、リチウムイオン電池モジュールや電子回路基板などの発熱した高温部材から、ヒートシンクなどの低温の放熱部材への熱の移動を促すために、それらの部材間に挟み込んで使用する伝熱材料として「伝熱パテ」の開発に着手しました。

伝熱性ゴムよりも柔らかい材料の「伝熱パテ」の製品開発に着手 ~複雑な形状にも密着可能な粘土状の伝熱材料技術を応用~

「伝熱パテ」の使用例:CPUの発熱対策のイメージ図

高温部材と低温部材の接触面には、界面熱抵抗(接触面に生じる熱抵抗)が生じ、高温部材から低温部材への熱の伝達が阻害されます。この界面熱抵抗のために、高温部材が十分に冷却できないことが課題となっています。対策として伝熱性ゴムシートなどが使用されていますが、接触する部材の形状に合わせてある程度変形させられるものの、十分に密着させることが難しく、課題の解決には至っていません。

当社はこうした課題を克服するために、伝熱性を有し、かつゴムよりも柔らかい伝熱材料の開発に取り組み、熱伝導率の高いフィラー(充填剤)と、ある特定のゴムとを組み合わせ、柔らかい粘土状の伝熱材料とする技術を開発しました。この技術を応用して、接触する部材の形状に追従して、より密着させることが可能な「伝熱パテ」の開発を進めてまいります。

「伝熱パテ」の特長

  • 柔らかい粘土状であることから、従来のゴムシートタイプの伝熱シートと比べて、各部材により密着させることが可能です。各部材と伝熱パテの接触面に生じる界面熱抵抗を低減することができ、効率的に熱を移動させることができます。
  • 粘土状であることから、部品などを押さえつけた際の反力を従来の伝熱シートよりも減少させることができます。また、シリコーンを使用していないため、電気リレー接点の不良原因となるおそれのある成分(低分子量シロキサン)が含まれていません。

現在、自動車や電子機器関連分野など幅広い分野で発熱が課題となり、伝熱材料の要求が高まっています。それらに対して、より良い提案ができるように、さらなる開発に取り組んでまいります。

当社グループは、「人と社会と地球のために」という企業理念のもと、「ユニークな技術により、人と社会と地球のために新たなマテリアルを創造し、持続可能な社会に貢献するリーディングカンパニー」となることをビジョンとしております。今後も、非鉄金属素材および付加価値の高い製品の開発・提供を通じて、豊かな社会の構築に貢献してまいります。

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