産業用機器で広く使われている出力形式仕様の2.5 A出力スマート・ゲートドライバーカプラー
当社は、中容量のIGBTやパワーMOSFETを使用したインバーター回路などで発生する過電流からパワーデバイスを保護する機能を搭載した2.5 A出力のスマート・ゲートドライバーカプラー「TLP5212」を製品化しました。
新製品は、出力形式を既存製品[注1]から変更し、産業用機器などで広く使われている製品の仕様に合わせました。また、IGBT非飽和検出機能やアクティブミラークランプ機能、FAULT出力機能などの保護回路を内蔵しているため、外付け回路の削減が可能です。これにより、異常検出や保護動作にかかるシステムコストの低減に貢献します。さらに、当社独自の高い信頼性を備えた高出力赤外LEDを搭載することで、家庭用太陽光発電システム、UPS[注2]などの熱環境の厳しい産業用機器にも使用でき、幅広い用途に対応します。
伝搬遅延時間や伝搬遅延スキューを動作温度定格 (Ta=-40 °C~110 °C) で規格化しているため、設計がしやすくなっています。
パッケージは、SO16Lを採用し、最大2.3 mmの低背のため、セット基板上での部品配置の自由度向上に貢献します。さらに、最小沿面距離8 mmを確保しており、高い絶縁性能を必要とする用途で使用できます。
TLP5212は、入力側LEDへの入力信号によって保護動作からスタンバイへ復帰します。規定時間の後、自動でスタンバイに復帰するTLP5222[注3]の製品化も予定しています。
[注1] TLP5214、TLP5214A
[注2] UPS : Uninterruptible Power Supply (無停電電源装置)
[注3] 2022年7月製品化予定 (2022年4月時点)
応用機器
- 産業用機器
汎用インバーター、ACサーボアンプ、PVインバーター、UPS[注2]など
新製品の主な特長
- 産業用機器などで広く使われている2個のNチャネルMOSFET[注4]によるトーテムポール出力形式
- IGBT非飽和検出機能、アクティブミラークランプ機能、FAULT出力機能などの保護機能内蔵
- ピーク出力電流定格 : IOP=±2.5 A
[注4] 電流吐出し用のソースフォロワーNチャネルMOSFETと電流吸込み用のソース接地NチャネルMOSFET
新製品の主な仕様
(特に指定のない限り、@Ta=-40 °C~110 °C)
ピン接続図
応用回路例
注 : この応⽤回路例は参考例であり、量産設計に際しては⼗分な評価を⾏ってください。また、⼯業所有権の使⽤の許諾を⾏うものではありません。
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