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Yokogawa News

OpreX Analyzersのラインアップであるプローブ形レーザガス分析計「TDLS8200」の防爆仕様品を開発・発売

酸素濃度に加え一酸化炭素濃度やメタン濃度の同時測定で加熱炉燃焼制御の最適化を支援.

OpreX Analyzersのラインアップであるプローブ形レーザガス分析計「TDLS8200」の防爆仕様品を開発・発売
プローブ形レーザガス分析計「TDLS8200」

横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:奈良 寿)は、OpreXTM Analyzersのラインナップであるプローブ形レーザガス分析計「TDLS8200」の防爆仕様品を開発し、7月25日に発売しますのでお知らせします。TDLS8200は、設置コストの低さ、測定精度の安定性と高信頼性という特長を有し、酸素に加え、一酸化炭素またはメタンの濃度を1台で直接かつ高速に同時測定することができるレーザガス分析計です。現在、測定可能な温度が600℃までと850℃までのタイプを販売しており、今回防爆仕様を追加したことでより多くの場面でご使用いただけるようになりました。

プラントのボイラーや加熱炉における酸素、一酸化炭素またはメタンの濃度の安定的な同時測定を実現し、より効率的な燃焼制御、安全を確保した操業に貢献します。

開発の背景
加熱炉の燃焼制御において、燃焼時に使用する空気が過剰に供給された場合には、燃焼で必要としない空気が炉内の熱を希釈して煙突から放出されるため、熱損失が起こります。また、大気汚染や温暖化の原因となる窒素酸化物が多く発生します。一方、燃焼用の空気の供給が少ない場合には、燃料の不完全燃焼となり、エネルギー損失とともに、一酸化炭素と黒煙の発生、メタンの残存が懸念されます。一酸化炭素やメタンは可燃性、爆発性であり、炉内に充満すると爆発事故を起こす可能性があります。

そのため石油・天然ガス、石油化学、電力、鉄鋼、窯業などのプラントでは、炉内の酸素濃度と、一酸化炭素やメタンの濃度を監視することで、より効率的で環境負荷の少ない燃焼制御と安全な操業を実現したいというニーズがあります。可燃性ガスが爆発リスクのある濃度に達する可能性がある区域においては、電子機器が着火源になり得るため、各国の法令や規制などによって利用が制限されています。

横河電機はこれらのニーズに対応するため、プローブ形レーザガス分析計「TDLS8200」の防爆仕様品を開発しました。

TDLS8200の特長
TDLS8200の最大の特長は、燃焼制御に必要な酸素濃度に加え、一酸化炭素濃度またはメタン濃度を同時に測定できるという点です。測定方式は、一般的なサンプリング方式よりメンテナンス効率が良く、触媒を用いたセンサに比べて堅牢なレーザによる直接測定で、欠損のない安定した酸素と、一酸化炭素あるいはメタンの濃度同時測定を実現します。また、サンプリング装置のないプローブ形を採用することで、設置や交換が容易に行えます。

今回発売した防爆仕様のTDLS8200は、IEC(国際電気標準会議)の防爆規格「IECEx」、米国およびカナダの防爆規格「FM(US、Canada)」、欧州の防爆指令「ATEX」に適合しています。これにより、これらの防爆規格への適合が求められる可燃性ガスが爆発リスクのある濃度に達する可能性がある区域でも使用が可能です。

当社は今後も、他の地域や国の防爆規格の認証取得を進めていきます。

主な市場
石油・天然ガス、石油化学、化学、電力、鉄鋼、窯業

用途
加熱炉、ボイラーの燃焼制御・安全監視

YOKOGAWAのレーザガス分析計
YOKOGAWAのレーザガス分析計は、レーザ光を照射し、その吸光度を検知しガス濃度を測定するTunable Diode Laser Spectroscopy(可変波長半導体レーザ分光:TDLS)と呼ばれる方式を採用しています。ダクトに設置して直接かつ高速に測定するため、リアルタイム性に優れている上に、サンプリング装置が不要という特長があります。また、光の吸収分布図の面積からガス濃度を算出するスペクトル面積法を採用したことで、温度、圧力が変動する環境下での測定や、複数種混在するガスやダストを多く含むガスの測定においても安定した濃度測定が可能です。2008年の発売以来、他のガスの干渉を受けにくい高信頼のレーザガス分析計として世界各地のお客様に採用されています。ラインアップは、発光部と受光部が分かれ、大量のダストを含むガスや高温・高圧のガスの濃度測定に適した「TDLS8000」、流速のあるガス(毎秒1~30m)の濃度を測定する「TDLS8100」、今回防爆仕様品を発売した2種類のガスの濃度を同時測定する「TDLS8200」の3機種です。

OpreX とは
OpreXとは、制御事業の包括的ブランドです。お客様との価値共創を通じて培ってきたYOKOGAWAのテクノロジーとソリューションの卓越性を表し、YOKOGAWAの全ての制御関連製品、サービスとソリューションを包含しています。OpreX Transformation、OpreX Control、OpreX Measurement、OpreX Execution、OpreX Lifecycleの5つのカテゴリーから成り立ち、TDLS8200はOpreX Measurementの製品・ソリューション群の一つであるOpreX Analyzersに属しています。OpreX Measurementは、高精度な測定、データ収集、分析を可能にする現場機器やシステムを意味します。

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