パワーデバイス周辺回路の設計簡易化に貢献するスマート・ゲートドライバーカプラーの発売について
当社は、パワーデバイス (MOSFETやIGBT) を駆動する絶縁ゲートドライバーに過電流保護機能を搭載した、スマート・ゲートドライバーカプラーのラインアップを拡充します。このたび、保護動作からの自動復帰機能を内蔵した2.5A出力のスマート・ゲートドライバーカプラー「TLP5222」を製品化し、本日から出荷を開始します。
新製品TLP5222は、駆動デバイスのドレイン・ソース間電圧(VDS)[注1]またはコレクター・エミッター間電圧(VCE)[注2]を常時モニターしており、駆動デバイスに過電流が生じた場合、VDSまたはVCEの上昇を検知し、駆動デバイスを緩やかにターンオフさせる過電流保護機能を内蔵しています。また、保護動作開始後、標準25.5μs経過すると、自動的に通常動作に戻る自動復帰機能を内蔵しています。これにより、コントローラー側でのシーケンス設定を簡略化できます。さらに、駆動デバイスの過電流検出時にコントローラーへ異常を伝えるフォルト信号絶縁フィードバック機能と、上下アーム短絡[注3]を防止するアクティブミラークランプ機能を内蔵し、設計の簡易化や外付け回路削減に貢献します。
TLP5222は、最小8mmの沿面距離と空間距離を確保したSO16Lパッケージを使用しており、高い絶縁性能が必要な機器にも対応しています。
また、-40°Cから110°Cと動作温度定格が広いため、熱環境の厳しい太陽光発電システムやUPS[注4]などの産業用機器に適しており、幅広い用途に対応します。
自動復帰機能を内蔵していない、LEDへの入力信号によって復帰する既存製品TLP5212、TLP5214A、TLP5214もラインアップしており、使用条件によって製品選択ができます。
アーム短絡の例
応用機器
- MOSFETおよびIGBT ゲート駆動
- 産業用インバーター・サーボ
- 再生可能エネルギー用インバーター(太陽光発電(PV)インバーターなど)
- スイッチング電源(UPS[注4]など)
新製品の主な特長
- 保護動作からの自動復帰機能を内蔵
- ピーク出力電流定格 : IOPH/IOPL = ±2.5 A
- 過電流検出、フォルト信号絶縁フィードバック、アクティブミラークランプなどの保護機能を内蔵
- 最小8mmの沿面距離と空間距離を確保したSO16Lパッケージ
新製品の主な仕様
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