最大 4 刃物台を搭載!複雑形状部品加工の工程集約を実現する フレキシブルな高生産性複合加工機「NZ-Platform」
DMG 森精機株式会社(以下、当社)は、最大 4 つの刃物台を搭載し、自動車部品や油圧・空圧機器など 複雑形状で量産が必要なワーク加工に最適な高生産性複合加工機「NZ-Platform」を開発しました。
NZ-Platform (左から) NZ DUE、NZ TRE、NZ QUATTRO
持続可能な社会の実現に向けて、CO2 排出量が少ない電気自動車や産業機械、またそれらを構成する 油圧・空圧機器の開発が進んでいます。さらに、これらの生産過程を含めてサプライチェーン全体で排出される CO2 を削減するために、部品を高効率に量産加工できる工作機械のニーズが高まっています。
「NZ-Platform」は、高精度で量産が必要な複雑形状ワークの加工を 1 台に工程集約できる複合加工機です。 多様な機械構成が可能な選択肢をご用意しており、お客様のご要望に合わせて柔軟に組み合わせることで 高生産性に貢献します。
刃物台は搭載台数や配置、B 軸機能*1 の有無を自由に選択することができます。最大 4 刃物台を搭載でき、 全ての刃物台にミーリング機能、Y 軸機能を標準搭載し、B 軸機能はオプションで搭載可能です。お客様の加工 内容に合わせて、2 刃物台の「NZ DUE(ドゥエ)」、3 刃物台の「NZ TRE(トレ)」、4 刃物台の「NZ QUATTRO (クワトロ)」をご用意しています。最大加工長さは 740 mm のショートタイプと 1,290 mm のロングタイプの
2 種類から選択いただけます。さらに、新開発のツインスピンドル*1 のダブルコレット仕様を Z 軸に搭載した 場合、ツインスピンドルの両端主軸で同時加工が可能となり、さらなるサイクルタイムの短縮を実現します。 ターニング用主軸はビルトインモータタイプを採用した最高回転速度 7,000 min-1*1 の高性能主軸 turnMASTER を両主軸に搭載し、ミーリング主軸は最高回転速度 12,000 min-1*1 の高能率・高精度な加工が可能です。また、 据付面積は従来機に比べて 28%削減*2 しており、単位面積当たりの生産性向上を実現します。
NZDUE 機内イメージ
量産加工に最適な自動化システムも省スペースで搭載でき、加工中にワーク搬送が可能な機内走行式 ローダシステム*1 や素材の自動供給を行うバーフィーダインタフェース*1 と連携させることにより、さらなる 高生産性を実現します。刃物台は最大 64 本の工具を取り付け可能なため、工具段取り時間を削減し、長時間 の無人運転にも対応します。当社は 2021 年に、全世界で事業活動および部品調達から製品出荷までの工程で カーボンニュートラルを達成し、「NZ-Platform」もカーボンニュートラルな体制で生産された製品です。また、工程 集約や自動化により、サイクルタイムを短縮することで、生産性を高めるだけでなく、CO2 排出量や消費電力の 削減にも貢献します。
2022 年 11 月 8 日~13 日に JIMTOF2022 と同時開催する「東京グローバルヘッドクォータオープンハウス」 にて「NZ DUE」の実機をご覧いただけますので、ぜひご来場ください。
当社 Web サイトに動画を公開しておりますので、ぜひご覧ください。 https://www.dmgmori.co.jp/movie_library/movie/id=6366
NZTRE 機内イメージ
主な特長
- 豊富なユニット構成バリエーション 刃物台は 2~4 個搭載可能、全刃物台にミーリング機能、Y 軸機能を標準搭載、B 軸機能*1 も搭載可能 ワークに最適な刃物台の配置が可能
- 刃物台を搭載した「NZ DUE(ドゥエ)」
- 刃物台を搭載した「NZ TRE(トレ)」
- 刃物台を搭載した「NZ QUATTRO(クワトロ)」
ツインスピンドル*1 を搭載することで、長尺ワークの高能率加工を実現
- スイスタイプ仕様:回転ガイドブッシュを内蔵し、棒材加工の高効率化を実現
- ダブルコレット仕様(主軸最高回転速度 4,000 min-1):ツインスピンドルの左右両方で同時加工可能
- 油圧式振れ止め仕様:長尺ワークの高精度加工が可能
NZ QUATTRO ツインスピンドル付き 機内イメージ
高生産性
- 最大 4 刃物台、3 主軸同時稼働での高効率プロセスによるサイクルタイム短縮
- ターニング用高性能主軸 turnMASTER を搭載
- ビルトインモータにより最高回転速度 5,000 min-1(オプション 7,000 min-1)
- 全ての刃物台で切込み深さ 8 mm の加工が可能*3
- ビルトインモータタレットによりミーリング主軸最高回転速度 12,000 min-1*1、
- 小径回転工具の高精度加工が可能
- 110°旋回可能な B 軸機能により、同時 5 軸加工が可能。特別なユニバーサルホルダが不要となり、
- 工具段取り時間の短縮に加え、スパイラルベベルギヤなどの複雑形状ワークの量産加工も可能。
- ツインスピンドル*1 により、両端同時加工での真円度左右差ゼロ、高い同芯度を実現
- 全ての直線軸にダイレクトスケールフィードバックを標準搭載
- 主軸、刃物台、ボールねじのナット、送り箱に冷却水を循環することにより、熱変位を抑制
3 切りくず処理・作業性・操作性
- 垂直ベッド構造により、切りくずの堆積を少なく抑え排出性を向上
- ワークへの接近性に優れるため、段取り作業や機内清掃が容易
- 19 型タッチ式モニタ搭載の操作盤 DMG MORI SLIMline により操作性を向上
4 据付面積
- 従来機に比べ据付面積は 28%削減*2。単位面積当たりの生産性が向上。
ツインスピンドル ダブルコレット仕様 加工イメージ
5 自動化
- バーフィーダインタフェース*1
- コンパクトな据付面積で、ワークアンローダと組み合わせることにより棒材一貫加工を実現
- 機内走行式ローダシステム*1
- 加工中にワーク搬送が可能なため待ち時間ゼロ
- 両主軸にローディング・アンローディング可能
- 最大移動速度 30 m/min、アーム振り回し範囲 35°
6 省エネ
- 機械稼働時のエネルギー効率を最適化し CO2 排出量を削減
- 当社は、これからも多くのお客様ニーズにお応えできるよう、高機能で信頼性が高く、投資価値のある 商品を市場へ投入してまいります。