ABB、クリーンエネルギー新興企業との戦略的パートナーシップに投資し、エンド・ツー・エンドの風力エネルギーポートフォリオを提供

ABBモーションとWindESCo社は戦略的パートナーシップを締結し、ABBはベンチャーキャピタル部門であるABBテクノロジーベンチャーズ（ATV）を通じて同社の少数株式を取得しました。米国を拠点とするWindESCo社は、風力タービンの性能と信頼性を向上させる分析ソフトウェアのリーディングプロバイダです。WindESCo社のソリューションを活用することで、ABBは低炭素社会を実現する重要な企業として、また再生可能エネルギー発電分野での地位を強化します。これにより、風力タービンの性能と信頼性を継続的に向上させ、風力発電のお客さまにエンド・ツー・エンドのソリューションを提供し、デジタル製品の新たな市場チャネルを開拓することができます。投資の詳細は明らかにされていません。

ABBは、高圧および低圧風力タービン用コンバータの大手独立系サプライヤです。WindESCo社は約25人の従業員を擁し、18カ国で40のお客さまとプロジェクトを進めています。同社は、風力タービンの異常を検出し、是正措置を提案し、その結果を測定する、市場をリードするOEMにとらわれないアセット性能監視ソフトウェアを開発しています。また、風力発電所全体のデータを活用して発電出力を最適化する風車ウェイクの最適化ソリューションも開発しました。ABBとWindESCo社は、両社が提供するサービスを組み合わせることで、完全なソリューション・アプローチをお客さまに提供できるようになります。WindESCo社は、ABBの電力分野の専門知識を活用してソフトウェア製品をさらに強化することができ、ABBは、すでにデジタル化されている風力コンバータにデジタル製品を追加することで、風力発電ポートフォリオのギャップを埋めることができます。

「この戦略的なベンチャーキャピタル投資により、エネルギー転換を支える市場での地位を強化し、お客さま向けソリューションのポートフォリオを自然エネルギーと脱炭素化に向けてシフトし続けることができます。WindESCo社は、ABBの風力発電ポートフォリオをWindESCo社が提供する強力なデジタル技術で補完し、両社が成長する風力発電市場で存在感を発揮することを可能にします。このWin-Winの相互作用は、両社の顧客基盤に総合的なソリューション・アプローチを提供し、ABBモーションが提供するサービスを拡大します。WindESCo社の優秀なチームと新たな相乗効果を生み出すことを楽しみにしています」と、ABB モーションのシステムドライブディビジョンプレジデント、クリス・ポインターは述べています。

WindESCo社のCEOで創業者のMo Dua氏は、次のように述べています： 「風力タービンのコンバータ データには非常に大きな価値があります。ほとんどのソリューションは機械系統に焦点を当てていますが、電力系統に意味のある影響を与えるソリューションはありません。ABBによる出資と私たちの技術協力により、WindESCoはその提供範囲を風力タービン電気系統へ拡大し、風力発電業界をリードする包括的なアセット性能監視ソリューション・プロバイダとなることを目指します。ABBがWindESCoをデジタル化のパートナーとして選んでくれたことをうれしく思います」

このパートナーシップは、脱炭素化とエネルギー効率化を支援するソリューションを開発するイノベーションパートナーのABBのエコシステムの拡大に貢献します。ABBは2009年以来、キャピタル・ベンチャー部門から、エレクトリフィケーション、ロボット、オートメーション、モーションのポートフォリオに沿った約4億ドルの投資を行っています。