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'23
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Renesas News
AIモデル生成のReality AI Toolsと統合開発環境e² studioがシームレスに統合
組み込み、AI/ML双方のプロジェクトデータを共有し、AIアプリケーションの開発効率が向上。
ルネサス エレクトロニクス株式会社は、このたび、センサの生データからAIモデルを生成してマイコンに実装するReality AI Toolsと、ルネサスの統合開発環境(IDE)であるe2 studioを統合し、データやプロジェクト、AIコードを両ツール間でシームレスに共有できるようになったと発表しました。ルネサスのマイコン用ソフトウェアパッケージに含まれたリアルタイムデータ処理用のソフトウェアによって、センサデータの収集がより容易に行えるようになりました。この統合により、センサによる異常検知や予知保全など、IoTネットワークのエッジおよびエンドポイントでのAIとTinyMLアプリケーションの開発期間を短縮することができます。
ルネサスは、2022年にReality AI社を買収して以来、AIモデルの開発を簡素化するための研究と改善に全力を注いできました。非画像処理のセンシング技術を使ったAIアプリケーションの製品開発全般をサポートするReality AI Toolsを利用することで、ユーザは自動的にセンサデータの分析と、最適化されたAIモデルを生成することができます。今回ルネサスは、Reality AI Toolsと、e2 studioとの間でシームレスな開発環境を構築しました。センサデータはマイコン評価キットによりセンサから収集し、e2 studioで可視化およびラベリングされ、ワンクリックでReality AI Toolsのプロジェクトに転送が可能です。さらに、Reality AI Tools内で生成されたAI/ML分類モデルをe2 studioからダウンロードして統合することもできます。
ルネサスのグローバルビジネス開拓&エコシステム担当Vice PresidentであるMohammed Dogarは、次のように述べています。「AI実装の成否は、センサデータからの実世界の入力情報を使ってモデルを開発し、改良できるかどうかにかかっています。ルネサスのReality AI Toolsとe2 studioの間のシームレスなデータ共有を可能としたことによって、設計者が正確かつ強力なAIアプリケーションを迅速に構築できる業界最高のソリューションを実現しています。」
ルネサスは、データ転送に加え、組み込み開発環境とAI開発環境の間でのプロジェクトの連携も可能としました。ユーザは、Reality AI Toolsからe2 studioのプロジェクトリストを同期し、転送することが可能になりました。また、e2 studioのプロジェクトとReality AI Toolsのプロジェクトを関連付けたり、e2 studio内から新しいReality AI Toolsプロジェクトを作成したりすることもできます。このプロセスの概要については、こちらのデモビデオ(英語)をご覧ください。
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