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01
'23
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Renesas News
業界で初めてArm Cortex-M85コアを搭載したRA8シリーズの第一弾となる高性能マイコン「RA8M1」を発売
RA8シリーズは、従来のマイコンとMPU(マイクロプロセッサユニット)との性能差を補完し、6.39 Coremark/MHzという業界最高クラスの性能を実現。
Arm Cortex-M85コア搭載のRA8M1を発売
ルネサス エレクトロニクス株式会社は、このたび、32ビットマイコンRAファミリのラインアップを拡充し、業界で初めて高性能なArm® Cortex®-M85コアを搭載したRA8シリーズの第一弾として「RA8M1」を発売し、量産を開始しました。本新製品は、CPU性能の指針となるCoreMarkのスコアで6.39 CoreMark/MHzを達成し、最大動作周波数480MHzにより3,000 CoreMarkを超える高い性能を実現しました。この決定的な低レイテンシによりリアルタイム動作を可能にし、エンドポイントでのAI機能などユーザが求める高度なアプリケーションニーズに応えます。RA8シリーズにより、これまでマイクロプロセッサ(MPU)が必要だったアプリケーションでも、フラッシュメモリを内蔵した使い勝手のよい32ビットマイコンを使用できるようになります。
Arm Heliumテクノロジにより優れたAI性能を実現
ArmのMプロファイルベクトル演算拡張機能、Arm Helium™テクノロジを採用した新しいRA8シリーズは、従来のCortex-M7コアを搭載したマイコンに比べて、DSPやMLの処理性能を最大4倍向上させます。ルネサスは、embedded world 2023に出展したデモで、Heliumテクノロジによる性能向上を実証しました。またルネサスは、エッジおよびエンドポイントAIのリーディング企業として、自動車、産業、民生機器の高度なアプリケーションを対象とした組み込みAIとTinyMLのソリューションを幅広く展開しています。すでに、マイコンへのAIの実装をサポートするツールReality AI Toolsや、組み込みプロセッシングやIoT向けの充実したポートフォリオを保有しています。新たなRA8シリーズのマイコンでは、Heliumテクノロジによるニューラルネットワーク処理の高速化で、エッジおよびエンドポイントのデバイスに、自然言語に対応した音声AIや予知保全アプリケーションを実装できるようになります。
最先端のセキュリティ機能
Cortex-M85コアには、メモリや周辺機能、コードやシステムのパーティショニングを可能にするArm TrustZone®テクノロジが搭載されています。RA8シリーズには、ルネサスの最先端のセキュリティIP(RSIP-E51A)を搭載し、最新の暗号アクセラレータと真のセキュアブートをサポートします。さらに、強力なハードウェアRoot-of-Trustを実現するためのイミュータブルストレージ、Decryption-On-The-Fly(DOTF)に対応したOctal SPI、セキュア認証デバッグ、セキュアなファクトリプログラミング、改ざん防止などの高度なセキュリティ機能も備えています。また、Armv8.1-Mアーキテクチャは、ポインタ認証および分岐ターゲット識別(PACBTI: Pointer Authentication and Branch Target Identification)というセキュリティ拡張機能を採用することで、メモリ安全性違反やメモリ破損を狙ったソフトウェア攻撃の脅威を軽減します。RA8シリーズは、PSA Certified Level 2 + Secure Element(SE)、NIST CAVP、FIPS 140-3の認証取得も目指しています。
低消費電力を実現
RA8シリーズは、複数の低消費電力モード、電源ドメインの分離、低電圧動作、高速ウェイクアップ、低い動作電流と待機電流の組み合わせなどにより、システム全体の消費電力を低減します。また、新しいArm Cortex-M85コアは、さまざまなDSP/MLタスクを従来よりはるかに低い消費電力で実行します。
第一弾RA8M1グループの出荷を開始
RA8M1は、産業、家電、民生、ビル/ホームオートメーション、医療、AI応用機器(指紋スキャナ、サーモスタット、PLC、スマートメータ、スマートスピーカなど)の多様なアプリケーションに対応する高速演算が可能な汎用デバイスです。
RA8M1グループの主な特長
ルネサス エレクトロニクス株式会社は、このたび、32ビットマイコンRAファミリのラインアップを拡充し、業界で初めて高性能なArm® Cortex®-M85コアを搭載したRA8シリーズの第一弾として「RA8M1」を発売し、量産を開始しました。本新製品は、CPU性能の指針となるCoreMarkのスコアで6.39 CoreMark/MHzを達成し、最大動作周波数480MHzにより3,000 CoreMarkを超える高い性能を実現しました。この決定的な低レイテンシによりリアルタイム動作を可能にし、エンドポイントでのAI機能などユーザが求める高度なアプリケーションニーズに応えます。RA8シリーズにより、これまでマイクロプロセッサ(MPU)が必要だったアプリケーションでも、フラッシュメモリを内蔵した使い勝手のよい32ビットマイコンを使用できるようになります。
Arm Heliumテクノロジにより優れたAI性能を実現
ArmのMプロファイルベクトル演算拡張機能、Arm Helium™テクノロジを採用した新しいRA8シリーズは、従来のCortex-M7コアを搭載したマイコンに比べて、DSPやMLの処理性能を最大4倍向上させます。ルネサスは、embedded world 2023に出展したデモで、Heliumテクノロジによる性能向上を実証しました。またルネサスは、エッジおよびエンドポイントAIのリーディング企業として、自動車、産業、民生機器の高度なアプリケーションを対象とした組み込みAIとTinyMLのソリューションを幅広く展開しています。すでに、マイコンへのAIの実装をサポートするツールReality AI Toolsや、組み込みプロセッシングやIoT向けの充実したポートフォリオを保有しています。新たなRA8シリーズのマイコンでは、Heliumテクノロジによるニューラルネットワーク処理の高速化で、エッジおよびエンドポイントのデバイスに、自然言語に対応した音声AIや予知保全アプリケーションを実装できるようになります。
最先端のセキュリティ機能
Cortex-M85コアには、メモリや周辺機能、コードやシステムのパーティショニングを可能にするArm TrustZone®テクノロジが搭載されています。RA8シリーズには、ルネサスの最先端のセキュリティIP(RSIP-E51A)を搭載し、最新の暗号アクセラレータと真のセキュアブートをサポートします。さらに、強力なハードウェアRoot-of-Trustを実現するためのイミュータブルストレージ、Decryption-On-The-Fly(DOTF)に対応したOctal SPI、セキュア認証デバッグ、セキュアなファクトリプログラミング、改ざん防止などの高度なセキュリティ機能も備えています。また、Armv8.1-Mアーキテクチャは、ポインタ認証および分岐ターゲット識別(PACBTI: Pointer Authentication and Branch Target Identification)というセキュリティ拡張機能を採用することで、メモリ安全性違反やメモリ破損を狙ったソフトウェア攻撃の脅威を軽減します。RA8シリーズは、PSA Certified Level 2 + Secure Element(SE)、NIST CAVP、FIPS 140-3の認証取得も目指しています。
低消費電力を実現
RA8シリーズは、複数の低消費電力モード、電源ドメインの分離、低電圧動作、高速ウェイクアップ、低い動作電流と待機電流の組み合わせなどにより、システム全体の消費電力を低減します。また、新しいArm Cortex-M85コアは、さまざまなDSP/MLタスクを従来よりはるかに低い消費電力で実行します。
第一弾RA8M1グループの出荷を開始
RA8M1は、産業、家電、民生、ビル/ホームオートメーション、医療、AI応用機器(指紋スキャナ、サーモスタット、PLC、スマートメータ、スマートスピーカなど)の多様なアプリケーションに対応する高速演算が可能な汎用デバイスです。
RA8M1グループの主な特長
- CPUコア:Heliumテクノロジを搭載し、TrustZoneに対応した480MHzのCortex-M85を搭載
- メモリ:2MB(メガバイト)あるいは1MBのフラッシュメモリと、1MBのSRAM(TCMを含む、512KBはECC保護付き)を搭載
- 周辺機能:xSPI準拠のOctal SPIでXIP、Decryption-On-The-Fly(DOTF)、CAN-FD、イーサネット、USB FS/HS、16ビットのカメラインタフェース、I3C等に対応
- 高度なセキュリティ:最先端の暗号アルゴリズム対応、TrustZoneテクノロジをサポート、イミュータブルストレージ搭載、DPA/SPAサイドチャネル攻撃に対する改ざん防止機能、セキュアなデバッグ、セキュアなファクトリプログラミング、ライフサイクル管理サポート
- パッケージ:100ピン、144ピン、176ピンのLQFP、224ピンのBGAパッケージ
RAファミリのポートフォリオ
RA8M1は、RAファミリとしてFlexible Software Package(FSP)を利用できます。FSPは、さまざまなRTOSやBSP(Board Support Package)、周辺ドライバ、ミドルウェア、コネクティビティ、ネットワーク、セキュリティスタックなどの基本ソフトウェアに加え、複雑なAI、モータ制御、クラウドソリューションを構築するためのリファレンスソフトウェアなどを提供することで、迅速なアプリケーション開発を実現します。ユーザは独自のソフトウェアコードや所望のリアルタイムOSをFSPに統合することができるため、アプリケーション開発に柔軟性を持たせることができます。FSPを使用することで、既存のソフトウェア資産を新しいRA8シリーズのデバイスに容易に移行することができます。