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産業用センサ機器に向けて高速かつ高精度なアナログフロントエンドを内蔵した32ビットマイコンの第二弾「RX23E-B」を発売

RX23E-Aからデータレートを8倍高速化し最大125kSPSのΔΣA/Dコンバータを搭載したことにより、ハイエンドなセンサ機器をサポート。

産業用センサ機器に向けて高速かつ高精度なアナログフロントエンドを内蔵した32ビットマイコンの第二弾「RX23E-B」を発売
高速かつ高精度なAFE内蔵の32ビットマイコンRX23E-B

ルネサス エレクトロニクス株式会社は、このたび、産業用センサ機器に向けて高速かつ高精度なアナログフロントエンド(AFE)を内蔵した32ビットマイコンのラインアップを拡充し、第二弾となる「RX23E-B」を発売、量産を開始しました。新製品は、従来品RX23E-AのAFE性能を強化し、データレートを8倍高速化して最大125kSPS(12.5万サンプル/秒)まで対応、かつRMSノイズを約1/3に低減(0.18µVrms @1kSPS)し高精度化した24ビットΔΣA/Dコンバータを内蔵しました。これにより、ひずみや温度、圧力、流量、電流、電圧などを、より高速かつ高精度に計測できるため、ハイエンドなセンサ機器、計測器、試験装置もサポートできるようになりました。

例えば、産業用ロボットの力覚センサなどでは最速で10µsec(10万サンプル/秒)クラスの計測が要求されますが、RX23E-Bは余裕をもって対応できる上、AFEとマイコンを1チップに搭載しているため、機器の小型化と部品点数の削減に貢献します。

RX23E-Bは、RX23E-Aと同様に、DSP(デジタル信号処理)命令やFPU(浮動小数点ユニット)を持つ32MHz動作のRXv2コアCPU を搭載し、AFEを同一製造プロセスで1チップ化しました。新たな周辺機能として、16ビットD/Aコンバータを搭載したことにより、計測部の補正や自己診断、アナログ信号出力が可能です。また、+/-10Vアナログ入力を搭載したことにより、外付け部品や追加の電源なしで、5V電源のまま+/-10Vの測定が可能です。さらに最大40 SEG×4 COMのLCDコントローラやリアルタイムクロック(RTC)機能も搭載しました。

昨今、ロボットアームや、ガスや液体の分析装置など、複数の制御対象や計測対象を持つ規模の大きな機器では、分散処理アーキテクチャの要求が強くなっています。すべての機能を1つのマイコンが処理するのではなく、モータ制御部、センサ計測部、温度制御部など、各機能をモジュールと定義して個別に開発する手法です。こうすることにより、設計自由度が高くなりメンテナンス性も良くなります。各モジュールには必ず演算用マイコンが必要となることから、ディスクリートのAFEチップと汎用マイコンを組み合わせて設計するより、ルネサスのAFE内蔵マイコンを使用することによりセンサモジュールを容易に開発できます。

RX23E-Bは、ラインアップとしてA/Dコンバータのデータレートが最大125kSPSの製品に加え、最大31.25kSPSの製品も用意しました。どちらの製品も、3.8SPSから最大値まで柔軟にデータレートを設定可能なため、システムに最適なデータレートとノイズのトレードオフを選択できます。パッケージは、より小型が要求されるアプリケーションに向けに5.5mm角の100ピンBGAと6.0mm角の40ピンQFNを用意し、その他にも48ピンから100ピンの豊富なラインアップを用意しました。

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