岩谷の調査で製造・物流の生産性向上が明らかに
合成樹脂や金属など、さまざまな素材を使った製品の開発・販売を行う岩谷マテリアルは、製造工場や物流倉庫で働く20代~50代の会社員を対象に、「最近の仕事の生産性の変化」に関する調査を実施しました。
www.iwatani.co.jp
この調査結果から、製造工場や物流倉庫の現場で近年起きている変化や現場の声が明らかになりました。
コロナ禍を経て、現在ECやD to Cが活況を呈している。今後、この流れはより加速していくものと思われます。商品を製造する工場や物流倉庫内の仕事は細かい作業に関してはまだまだ「人の手」が必要な状況に変わりはありませんが、DX化が進んでいます。働き方改革が叫ばれる昨今、工場や倉庫内で行う作業にもより生産性の向上が求められています。そこで、軽さと堅牢性を備えたアルミ製棚台車『KALTANA(カルタナ)』の製造・販売を行う岩谷マテリアルは製造工場や物流倉庫で働く20代~50代の会社員の方を対象に「近年起きている仕事の生産性における変化」に関する調査を実施しました。
調査サマリー
- 製造工場・物流倉庫で働く人の約75%が生産性の向上を実感していない
- 製造工場・物流倉庫内の作業で生産性の向上が必要と考える方が過半数
- 生産性向上のための施策は「作業環境の改善」と「安全性の向上」につながる
- 生産性向上のためのネックとなっているのは「コスト」、次いで「技術や知識の不足」
- 生産性向上に効果的なのは「システムやツールの導入」と「作業プロセスの見直し」
- 「生産性を上げるためのシステムやツールの導入」は結果的にコスト削減につながる
調査概要
- 調査期間:2024年6月19日~6月20日
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:製造工場や物流倉庫で働く会社員20代~50代男女
- 調査人数:331名
- モニター提供元:日本ビジネスリサーチ
製造工場・物流倉庫で働く人の約75%が生産性の向上を実感していない
まず、「近年、勤め先の製造工場や物流倉庫内での作業で生産性は向上したか」を尋ねる設問への回答では「いいえ」が67.4%を占め、「低下した(8.2%)」を合わせると約75%を超え4人に3人が生産性の向上を実感していないことが明らかになりました。
製造工場・物流倉庫内の作業で生産性の向上が必要と考える方が過半数
生産性が変わらない、低下したと回答された方に対して「勤め先の製造工場や物流倉庫内での作業において、生産性の向上は必要だと感じるか」を尋ねる設問の回答では1位「必要だと感じる」で46.8%。2位は「どちらとも言えない」で32.8%、3位は「とても必要だと感じる」で16.8%となりました。「必要だと感じる」と「とても必要だと感じる」を合計して63.6%と過半数を超える方が生産性の向上を必要だと感じていることがわかりました。
生産性向上のための施策は「作業環境の改善」と「安全性の向上」につながる
続いて「勤め先の製造工場や物流倉庫内での作業において、生産性の向上は必要だと感じる理由は何か」を問う設問への回答は、1位「作業環境を改善するため」で57.9%、2位「生産性の向上が求められているから」で44.0%、3位「安全性を高めるため」で35.2%という結果になりました。この結果から、生産性を高めるためのツールや仕組みが導入されるなどすれば、作業環境の改善や安全性の向上につながる、と考えている方が多いとわかりました。
生産性向上のためのネックとなっているのは「コスト」、次いで「技術や知識の不足」
また、「勤め先の製造工場や物流倉庫内での作業において、生産性の向上が難しい理由は何か」を尋ねる設問で最も多かった回答は「コストがかかるから」で45.9%。次いで「必要な技術や知識が不足しているから」で39.6%となりました。この結果から、投資に余力さえあれば、生産性を向上させる余地がありそうな状況がわかりました。
生産性向上に効果的なのは「システムやツールの導入」と「作業プロセスの見直し」
続いて冒頭の設問にて生産性が「向上した」または「とても向上した」と回答された方に対して尋ねました。「製造工場や物流倉庫内での作業において、生産性の向上に影響したものは何か」を問う設問の回答では「生産性を上げるためのシステムやツールの導入」と「作業プロセスの見直し」が同率1位55.6%となりました。この結果から新たなシステムやツールの導入という外から何かを変えるアプローチと、作業プロセスの見直しという中から何かを変えるアプローチの双方の施策が共に、生産性の向上には効果があるとわかりました。
「生産性を上げるためのシステムやツールの導入」は結果的にコスト削減につながる
「生産性を上げるためのシステムやツールの導入」と回答された方に「生産性を上げるためのシステムやツールの導入により、作業効率以外の点で生まれたメリットは何か」を尋ねる設問では、1位は同率で「コスト削減(48.9%)」と「品質の向上(48.9%)」。また、僅差で3位に「エラーやミスの減少(44.4%)」が続きました。この結果から、一時的には投資となる新たなシステムやツールの導入が、その後のコスト削減や品質向上、ミスやエラーの減少というビジネスメリットにつながっている実情がわかりました。
まとめ
今回の調査により、製造工場や物流倉庫で働く方の過半数が現場に生産性向上が必要と考えているものの、約75%の方が「生産性の向上」を実感していないことがわかりました。また、生産性向上のための施策は「作業環境の改善」と「安全性の向上」につながると考えられており、ただ、そうした施策導入のネックとなっているのは「コスト」、次いで「技術や知識の不足」であると考えている方が多いと明らかになりました。
尚、生産性の向上を実感している約25%の方は生産性向上に効果的なのは「システムやツールの導入」と「作業プロセスの見直し」であると考えており、特に「生産性を上げるためのシステムやツールの導入」は、生産性を向上させる他、コスト削減や品質向上、ミスやエラーの減少など様々なビジネスメリットにつながると実感していることがわかりました。
www.iwatani.com