SKFとDMG MORIがSKF Insight™超精密軸受システムで提携
この提携は、SKF Insight™ 超精密ベアリングを統合してスピンドルの信頼性、精度、生産性を向上させ、負荷、温度、振動をリアルタイムで監視して工作機械のパフォーマンスを最適化することに重点を置いています。
SKFとDMG MORIは、工作機械主軸用の革新的なSKF Insight™超精密軸受システムの大規模導入に向けた共同開発を行います。この開発プログラムでは、SKFがSKF Insight™超精密軸受システムを提供し、DMG MORIが同社のマシニングセンター向けにこの技術を開発・検証するのをサポートします。両社のチームは、このシステムが工作機械業界の性能要件を確実に満たすことができる様に、広範囲にわたった試験を行います。
この共同開発は、工作機械用スピンドルの信頼性を確保・向上させながら、その性能の限界を引き上げることを目的としています。SKFは、高速スピンドルの荷重、温度、振動を監視するためのコンパクトで堅牢なソリューションとして、SKF Insight™超精密軸受システムを開発しました。この技術により、DMG MORIは潤滑制御を改善し、軸受の寿命と信頼性を向上させるとともに、高精度加工を容易にします。 これらの改善により、工作機械の生産性向上とワーク品質向上が可能になります。
「私たちは、お客様やパートナーとの緊密な協力関係こそが、イノベーションを促進する重要な原動力であると考えています。DMG MORIの豊富な業界経験と当社の技術的専門知識を組み合わせることで、お客様やエンドユーザーにとって新たな技術的メリットが生まれます。イノベーション・パートナーとしてのこのコラボレーションは、インテリジェントでクリーンなソリューションに対する当社のコミットメントを示し、工作機械における当社のリーダーシップを明確にします。我々は、このような実行可能で発展性のあるソリューションを今後も共同で開発していくことを期待しています。」とSKFグループCTO兼技術開発担当上級副社長のAnnika Olmeは述べています。
「MXの推進を目的に、さらなる高速・高出力化を実現しながら、より壊れにくいロバストな主軸をお客様に提供するため、SKFとのコラボレーションの結果、従来測定できなかった加工中のベアリングの温度、負荷を測定できる、同社のSKF Insight™超精密ベアリングシステムを搭載した主軸を開発しました。このたび、共同開発パートナーシップを締結できることを喜ばしく思います。
今後、当社の新たなヒューマンマシンインタフェース「ERGOline X with CELOS X」と連携させることで、さらにMXを推進し、お客様の生産性向上に貢献します。」とDMG森精機株式会社 執行役員 博士(工学) 先端技術研究所所長 入野 成弘 は述べています。
このSKF Insight™超精密軸受システムは、通常の軸受と同等寸法となります。この技術は様々な産業や用途で検証されており、超精密軸受のコンパクト性や剛性性能を損なうことなく、インテリジェンスをスムーズに取り込み、統合します。SKF InsightTM超精密軸受システムは、軸受が負荷する荷重、速度、温度、振動を測定します。正確で高速かつ堅牢であるため、あらゆる転がり軸受に適用して機械やプロセスの性能を向上させることができます。
SKF超精密軸受は、高い回転精度、高速性能、高いシステム剛性を備えており、工作機械や、鋼線の高速仕上げスタンド、レーシングカーのエンジンやトランスミッション、革新的な流体処理用途などの精密用途に適しています。また、騒音、振動、発熱を最小限に抑えることができます。
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