インフィニオン、電気自動車向けに HybridPACK Drive G2 Fusion パワー モジュールを発売
革新的な HybridPACK Drive G2 Fusion は、シリコンとシリコン カーバイドを組み合わせて e-モビリティをより効率的かつ手頃な価格にすることで、自動車メーカーがパフォーマンスとシステム コストの削減を両立できるようにします。
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電気自動車がより幅広い市場に普及するには、高性能、高効率でありながら手頃な価格であることが重要になります。インフィニオン テクノロジーズ (FSE: IFX / OTCQX: IFNNY) はHybridPACK™ Drive G2 Fusionを発表し、eモビリティ分野のトラクション インバーター用の新しいパワーモジュールのスタンダードを確立しようとしています。HybridPACK™ Drive G2 Fusionは、インフィニオンのシリコン (Si) と炭化ケイ素 (SiC) テクノロジーの組み合わせを実装した業界初のプラグアンドプレイ パワー モジュールです。この最先端ソリューションは性能とコスト効率の理想的なバランスを提供し、インバーターを最適設計する選択肢を増やします。
パワー モジュールにおけるSiとSiCの主な違いの1つとして、SiCは高熱伝導率、高いブレークダウン電圧、高速スイッチング特性に優れていることにより効率が高いことにありますが、一方でSiベースのパワー モジュールよりも高価格です。この新しいモジュールは、車両1台あたりのSiC使用量を削減し、システム コストを抑えながら車両の性能とエネルギー効率を維持することができます。例えば、システム サプライヤーは、わずか30%のSiCと70%のSi面積の組み合わせにより、フルSiCソリューションとほぼ同等のシステム効率を実現できます。
インフィニオンのオートモーティブ事業部シニア バイス プレジデント兼ゼネラル マネージャーのネガー ソーフィー アムラシー (Negar Soufi-Amlashi) は「当社の新しいHybridPACK™ Drive G2 Fusionモジュールは、車載半導体業界におけるインフィニオンの革新的リーダーシップを明確に示すものです。eモビリティの航続距離を延ばすという要求に応えるこの革新的な新技術は、SiC とSiを巧みに組み合わせています。うまく導入されたモジュール パッケージ フットプリントに統合されているため、車載システム サプライヤーや車両メーカーにおいてシステムが複雑になることなく、SiCのみのモジュールと比べて、説得力のあるコスト性能比が実現できます」と述べています。
HybridPACK™ Drive G2 Fusionは、インフィニオンのHybridPACK™ Driveパワーモジュールのポートフォリオを拡張し、複雑な調整や設定を必要とせずに車両コンポーネントやモジュールに迅速かつ簡単に実装することができます。HybridPACK™ Drive G2 Fusionモジュールは、750 Vクラスで最大220 kWまで対応できます。-40 ℃~+175 ℃の全温度範囲にわたって高い信頼性が確保され、熱伝導性も向上しています。CoolSiC™ テクノロジーと、極めて高速なターンオンを実現するSi IGBT EDT3テクノロジーというインフィニオン独自の特性により、シングルもしくはデュアル ゲートドライバーが使用できます。
そのため、フル SiまたはフルSiCベースのインバーターからフュージョン インバーターへの再設計が容易になります。一般的に、SiC MOSFETおよびSi IGBTテクノロジー、パワーモジュール パッケージング、ゲートドライバー、センサーに関するインフィニオンの総合的な専門知識によって、システム レベルでコストを削減した高品質な製品を実現できます。一例として、より正確で高効率なモーター制御を実現するための、HybridPACK™ DriveパッケージへのSwobodaまたはXENSIV™ ホール センサーの実装があります。
インフィニオンは、11月12日から15日までミュンヘンで開催される electronica 2024 (ホールC3、ブース502) において、この新しいHybridPACK™ Drive G2 Fusionを展示する予定です。
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