uEye EVS超小型カメラ―Prophesee社とSony社の協力で実現したIMX636ニューロモルフィック・センサのスピードとデータ効率を活用

 

パリ、ドイツ・オーバーズルム―2025年3月5日―産業用マシンビジョンで市場をリードするIDS Imaging Development Systems GmbHと最先端のニューロモーフィック・ビジョン・システムを開発したProphesee SA社から、IDS の新しい uEye EVS カメラシリーズについてご案内します。このuEye EVS は、Prophesee-Sony IMX636HD イベントベース・ビジョンセンサが持つ高速性とダイナミックレンジ、さらにはデータ効率を取り入れ、産業用マシンビジョン・アプリケーションに新たな能力をご提供します。

Prophesee社とSony社の広範な協業が結実した同ソリューションは、Prophesee社の実証済みのニューロモーフィック・アプローチを採用しており、従来のフレームベース方式よりもデータ処理量や消費電力、ブラーの発生を大幅に抑えつつ、高速運動する被写体を捉えます。この能力を取り入れたuEye EVS カメラは、振動の光学的モニタリングや高速モーション解析など、リアルタイムな超高速マシンビジョン処理を必要とするアプリケーションに最適なソリューションとなっています。

このカメラでは、Prophesee社のイベントベース方式ビジョンセンシングが備える、シーン内の当該イベントのみを捕捉するという能力を活用いただけます。一定の間隔（フレーム）でそれぞれの画像全体を取得する従来のイメージセンサとは異なり、シーン内の変化にのみ反応して、それを捉えます。視野内の明るさがいつどこで変化したか、これをセンサの画素ごとに個別に検出し、それをイベントとして出力するのです。時間分解能、すなわち連続した輝度変化を測定できる最小時間差として100マイクロ秒未満を実現することも可能です。

同センサにはMetavision SDKによるサポートが用意されています。Prophesee社がソフトウェアツール、モデル、APIなどのトレーニングや開発のためのリソースをシームレスに統合したパッケージであり、高効率な評価や視覚化のほか、カスタマイズにもお使いいただけます。

IDSで3Dおよびビジョン・ソフトウェア製品を統括するPatrick Schickは次のように説明しています。「今回のProphesee社との協力を通じて、互いに得意とする専門技術分野の融合をはかり、卓越した時間分解能などイベントベース方式のビジョンセンシングが持つ強みを活かして、非常にダイナミックなシーンの分析に最適化なカメラに仕上げました。画像ベースのフレームレートなら毎秒10,000枚以上に相当する撮影が可能になり、情報を損なうことなく被写体の高速な動きを捉えられる最高の条件が整います。そのうえ、同センサは視野内で動きのない領域はすべて無視するため、出力のデータ量が画像ベースの方式と比べて1/10～1/1000にまで減少します。したがって、メモリの節約とともに演算時間も短縮できます」。

Prophesee社の共同創設者でCEOでもあるLuca Verreは次のように述べています。「IDSのカメラは、最も困難なマシンビジョン用途にも応用できることで広く知られています。そのカメラに当社Propheseeのイベントベース方式ビジョン技術を組み込んだことで、最も厳しい条件下でも、はるかに高い性能・電力効率・精度を提供できる製品へとパワーアップしました。こうした緊密な協力による取組みの成果として、当社センサとその開発環境のポテンシャルを活かした新しいuEye EVSカメラが誕生し、お客様にこれまでにない価値を提供できるものと大きな期待を寄せています」。

uEye EVSについて詳しくは：https://jp.ids-imaging.com/ueye-evs-cameras.html
イベントベース方式ビジョンセンシングの詳細は：https://www.prophesee.ai/

Images (© IDS Imaging Development Systems GmbH):




画像：イベントベースのセンサ技術により、uEye EVS カメラは映像に生じた変化のみを捉えます。