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村田製作所、先進バイオメディカル研究向け世界初の金属細胞フィルターを発売

村田製作所の CELLNETTA は、再生医療、細胞療法、創薬のための高速かつ正確な細胞分離を可能にし、2024 年 11 月に量産を開始し、2025 年 3 月に展示会を開催します。

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村田製作所、先進バイオメディカル研究向け世界初の金属細胞フィルターを発売

村田製作所は、細胞懸濁液から目的細胞を迅速かつ容易に、そして正確に分離できる世界初の金属細胞フィルタ「CELLNETTA」を製品化しました。この製品は、再生医療や細胞治療など、生きた細胞の加工・調製の分野における研究開発や創薬プロセスの効率化に貢献します。2024年11月より国内工場で量産を開始しました。また、2025年3月20日~22日にパシフィコ横浜ノースで開催される第24回日本再生医療学会総会でも展示されます。

近年、失われた体の細胞や機能を回復させる再生医療や細胞医療が世界的に注目されています。この分野の研究や製造において、細胞懸濁液から目的細胞を分画する技術が必要であり、従来は遠心分離 機のような装置を利用するか、メンブレンフィルタ を利用する方法が一般的でした。しかし遠心分離機を扱うためには専門的技能を必要とし、メンブレンフィルタは分画に時間がかかるなどの課題がありました。有効な医療技術や医薬品の早期実用化のため、研究開発を効率化できる新たな手段が求められています。

そこで当社は、細胞懸濁液の中から目的細胞を迅速・簡便かつ高精度に分画できる当製品を商品化しました。当製品は、当社が電子部品の製造で長年にわたり培ってきた薄膜微細加工技術により、金属薄膜に一辺数μmの微細孔を形成した金属製フィルタです。繊維を織り込むことで作られる一般的なメンブレンフィルタと比べて、厚さ10分の1~25分の1、線幅50分の1~200分の1 のサイズに抑えています。そのため、液体が通過する際の圧力損失を軽減し、細胞懸濁液を注ぎ込むだけで目的細胞と液体媒質を短時間で分離させることができます。また、金属製のため細胞が付着しにくくフィルタの形状が崩れにくいことから、残渣が発生することなく目的細胞を高精度に分画できます。当製品を利用することで、専門的技能や装置は不要となり、従来のフィルタよりも簡便・迅速かつ高精度に分画することができます。

当社は、”Innovator in Electronics”として、医療・ヘルスケア分野を含めた幅広い領域でイノベーションを創出し、社会課題の解決に貢献してまいります。

主な特長
短時間で目的細胞を分離

細胞懸濁液を注ぎ込むだけで、ポンプなどの装置を使用しなくても、目的細胞と液体媒質を短時間で効率的に分離させることが可能です。

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