シュナイダーエレクトリック、沖縄の病院サーバーインフラをアップグレード
シュナイダーエレクトリックは、2025年に開院予定の沖縄県最大の病院に、IT効率と可視性を向上させるため、集中型UPSとHACS冷却システムを導入しました。
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シュナイダーエレクトリックは、琉球大学病院(沖縄県宜野湾市)のサーバールームに、集中型UPSと高効率空調システムを組み合わせたトータルソリューションを導入しました。
琉球大学病院は、沖縄県宜野湾市に設置された県内唯一の大学病院です。特定機能病院の承認に加え、都道府県がん診療連携拠点病院、エイズ治療中核拠点病院、沖縄県肝疾患診療連携拠点病院、地域災害拠点病院など、複数の指定を受けており、沖縄県の高度な医療を支える中核的機関となっています。2024年6月に完成した新病院は、西普天間住宅地区跡地に建設され、県内最大規模となる620床を有した施設として、さらなる救急医療体制の強化を目指して2025年初頭に開院しました。
琉球大学病院では、新病院の建設にあたり、病院の情報インフラを支えるサーバールームにも大幅な見直しが求められていました。旧病院では、2016年から診療情報管理センターによって情報システムが一元管理されていましたが、サーバー設備が複数の部屋に分散して設置されていたため、管理が煩雑でした。また、通常の部屋を改造してつくった旧サーバールームでは、部屋全体を冷却する汎用的な冷却方式を採用していたため冷却効率が悪く、必要以上の電力を消費していました。加えて、各システムには合計で約100台もの個別のUPSが設けられていましたが、実際は電力容量の使用率が10%未満でUPSの容量が過剰になっていることが判明しました。
こうした背景を踏まえ、シュナイダーでは、課題となっていた空間・冷却・電源容量・管理効率を統合的に最適化するソリューションを提案しました。新病院の新たなスペースを最大限に活用し、目標とするラック数を実現するととともに、ラック列をひとまとめにして冷却効率を最適化できるHACSを導入しました。ラック型空調機「InRow」と、運用効率を高めるラック「NetShelter」を組み合わせ、ラック列の排熱を閉じ込めるというHACSの局所冷却方式によって空調効率を改善しました。
電源面では、これまでシステムごとに設置していたUPSを、統合型UPS「Symmetra™ PX」により集約しました。約100台もの数のUPSを一つにまとめることで、電源容量の最適化と保守性の向上を実現しました。加えて、ラック単位の電力監視を実現する「インテリジェントPDU」、ラック内の温湿度を計測する「NetBotz」によってラック一台ずつの状態を可視化するとともに、それらの情報をリアルタイムに監視できる「EcoStuxure™ IT DataCenter Expert」、ファシリティの管理を一元化できる「EcoStruxure™ IT Advisor」により、システム全体の一括監視・管理を可能にしました。
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