Microchip社、高性能NVMe RAIDストレージ・アクセラレータを発表
Microchip社のSmartRAID 4300シリーズは、Gen 4/5 PCIeサポート、CPUオフロード、エンタープライズクラスのデータ整合性とセキュリティを備えたスケーラブルなNVMe RAIDを提供します。
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Microchip Technology Incorporatedは、サーバーOEM、ストレージシステム、データセンター、そしてエンタープライズ企業へのサポートを拡大するため、Adaptec SmartRAID 4300シリーズのNVMe® RAIDストレージアクセラレータを発表しました。この新ファミリは、NVMeデバイスの導入において、機能豊富でセキュアなRAID対応の高性能ソフトウェア定義ストレージ(SDS)ソリューションを提供します。現代のAIデータセンター環境では、要求の厳しいワークロードをサポートし、システム全体のパフォーマンスを最大化するために、NVMeストレージへのアクセスを高速化することが不可欠であり、このアクセラレータはまさにこうした環境に最適です。
SmartRAID 4300ファミリは、NVMe RAIDに対して新たなアプローチを採用しており、Microchip社のSmart Storageプラットフォームを独立したソフトウェア コンポーネントとハードウェア部品に分離します。このアクセラレータは、Microchip社のPCIe(R)ストレージ コントローラを基盤ハードウェアとして利用する事で、CPUオフロードとRAID高速化をサポートしています。また、データフローと接続性を最適化するために、ストレージのソフトウェア スタックを分離して、拡張されているホストPCIeインフラストラクチャを活用します。大規模な内部試験では、SmartRAID 4300ファミリのI/O(入力/出力)の性能は前世代製品より最大7倍向上している事が示されています。
Smart StorageソフトウェアはホストCPU上で動作し、ホストCPUからNVMeエンドポイントへの書き込みがPCIe各世代の速度で直接実行されて、I/Oデータフローの性能が最大化されます。一方、パリティベースの冗長性(XOR)はホストCPUからアクセラレータ ハードウェアにオフロードされます。このアーキテクチャにより、従来のインライン ストレージ ソリューションに固有のボトルネックが解消され、SmartRAID4300アクセラレータは、Gen 4/Gen 5 PCIeホストCPUと最大32のCPU接続×4 NVMeデバイスおよび64の論理ドライブ/RAIDアレイで高いレベルの拡張性、柔軟性、サポートを実現します。
Microchip社のデータセンター ソリューション部門副社長のBrian McCarsonは次のように述べています。「従来のアーキテクチャは全てのデータフローをPCIeホスト インターフェイス スロットに依存していますが、この制約を解消するのが、ソフトウェアとハードウェアを分離するMicrochip社の革新的なソリューションです。SmartRAID 4300シリーズによって性能/効率/適応性を向上させ、最新のエンタープライズ インフラストラクチャ システムに対するサポートを強化する事ができます」
SmartRAID 4300ファミリはNVMe/クラウド対応SSDをサポートしており、様々なエンタープライズ要件を満たすようにソリューションをカスタマイズできます。独自のアーキテクチャ/半導体設計手法(例: プロセッサコアの自動アイドリングや自律的な省電力機能)により電力効率が最適化され、複数の保護措置によってエンドツーエンドのデータ完全性が維持されます。また、ハードウェア ルート オブ トラスト(信頼の基点)、セキュアブート/セキュアな更新、証明、SED(自己暗号化ドライブ)サポート等のセキュリティ機能でエンタープライズ クラスのデータ保護を実現します。
SmartRAID 4300シリーズは、Microchip社の前世代インライン・エンタープライズ・ストレージ製品の高度な機能とハードウェアオフロードを継承しながら、ホスト、インターコネクト、CPU接続のNVMeエンドポイントの拡張性をサポートするためにパフォーマンスを向上させています。Microchip社の包括的なデータセンター・ソリューション・ポートフォリオの詳細については、こちらをご覧ください。
設定/管理ツール
SmartRAID 4300シリーズは各種のホストツールでサポートされています。例えば、Adaptec maxView TMツールはHTML5ベースのウェブGUI、ARCCONF CLI、プラグインを使って、エンタープライズ/データセンターのサーバ プラットフォームをリモートとローカルで管理する事ができます。これらの設定/管理ツールはインバンド ネットワーク管理に対応しており、標準的なデスクトップ ブラウザやモバイルブラウザからアクセスできます。また、Adaptec SmartRAIDツールとの互換性を維持しているため統合が容易です。アウトオブバンドBMC (Baseboard Management Controller)管理については、DMTF (Distributed Management Task Force)規格に基づくMCTPプロトコル経由のPLDM (Platform-Level Data Model)とRDE (Redfish(R) Device Enablement)をサポートしています。
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