Toshibaの40V対応eFuse ICが産業・民生機器の電源保護を強化

東芝は、電源ラインの回路保護に必要な機能を集約した電子ヒューズ（eFuse IC）に40V耐圧のTCKE6シリーズを追加し、5品種を出荷開始した。新シリーズは、従来の物理ヒューズ注1注1が備えていた短絡保護に加えて、過電流・過電圧から回路を保護する電流制限機能や過電圧保護機能を新たに搭載している。これにより、異常電流や異常電圧が発生した際でも後段ICへの過大ストレスを防ぎ、回路全体の信頼性向上に寄与する。

TCKE6シリーズは40V耐圧に対応し、4.4V〜30Vの広い入力範囲により5V、9V、12V、24V系電源管理で柔軟に利用できる。また、オン抵抗は52mΩ（typ.）と低く、動作時の電力損失を抑制し高効率化に貢献する。パッケージは2.9×2.8mm（typ.）の小型TSOP6Fを採用し、基板面積を削減しながら産業機器や民生機器への実装を容易にする。

さらに、過熱時に即時オフへ移行する保護動作により、安全性が求められる産業用ロボットやPLC、複合機、清掃ロボットなどの用途でも安定した動作が可能となる。

機能構成は用途に応じて選択でき、異常状態を通知するFLAG機能を備えた品種、EN端子で動作制御する品種、さらに外部信号によりオートリトライ／ラッチ動作を切り替えられる品種などが用意されている。これによりシステム規模や電源アーキテクチャに合わせた柔軟な設計が可能になる。

東芝は今後もeFuse ICのラインアップ拡充を進め、多様な電源保護ニーズに対応していくとしている。

注1注1 ガラス管ヒューズやチップ電流ヒューズなど

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