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ABBのTerra AC Wallboxが全国の目的地充電インフラに初採用
ミライズエネチェンジのEV充電サービスが普通充電器拡充を進め、商業・宿泊施設向けにAC壁掛け型モデルの設置を全国展開する。
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ミライズエネチェンジ株式会社が提供する「EV充電エネチェンジ」において、ABBの普通充電器Terra AC Wallboxが初めて全国規模の目的地充電インフラとして採用された。今回の採用により、宿泊施設や商業施設、ゴルフ場を中心に全国各地へ順次展開される予定で、日本における普通充電器整備の拡大に向けた重要なステップとなる。
AC普通充電器の導入拡大とOCPP対応
ミライズエネチェンジは2021年11月からEV充電サービスを展開し、商業施設や宿泊施設、オフィス、マンションなどに普通充電器を設置してきた。今回採用されたTerra AC Wallboxは、同社の充電管理システムが準拠する国際標準規格OCPP(Open Charge Point Protocol)に対応させるため、ABBがソフトウェア開発も担当している。
これにより、管理システムとの統合運用が可能となり、設置先の施設における充電サービス効率や運用性の向上が期待される。
Terra AC Wallboxの技術的特徴
Terra AC Wallboxは家庭や商業施設向けのAC普通充電器で、6kW出力に対応することで一般的なコンセント型より高速な充電を可能にしている。過電流・過電圧保護機能を内蔵し、第三者認証機関による高い安全基準で評価されている点が特徴だ。
世界累計販売台数は100万台を超え、日本では2022年の販売開始以降、自動車ディーラーを中心に1,200台以上が設置されている。2024年にはJARI認証基準に適合し、NeV補助金の対象にもなっている。
ミライズエネチェンジの事業展開
ミライズエネチェンジは、中部電力ミライズ株式会社とENECHANGE株式会社の合弁会社として2025年1月に設立され、同年3月から事業を開始。普通充電器の設置・運用およびアプリ運営を通じて、脱炭素社会の実現に向けたEV充電基盤整備を進めている。
ABBの位置付けとEVインフラへの貢献
ABBは電化・自動化分野のグローバル技術企業として、充電インフラ機器の開発と導入を世界的に支援しており、スケーラブルなEV充電ソリューションを通じて持続可能な交通インフラの構築に貢献している。
今回のTerra AC Wallbox採用は、日本国内における商業・宿泊施設向け充電サービスの利便性向上と、目的地充電ネットワークの拡大に寄与するものと位置付けられている。
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