直接液冷システムによるデータセンター冷却を強化
日立システムズと八洲電機が協創し、水冷サーバー向けDLCの導入から保守までを一体提供。
www.hitachi.com

協創の背景と目的
生成AIやHPC(高性能計算)の利用拡大により、データセンターでは高性能半導体の発熱量が急増している。従来の空冷方式では対応が難しいケースが増え、サーバーを冷却液で直接冷却するDLC(Direct Liquid Cooling)への移行が進んでいる。一方で、DLCは冷却水の品質管理や配管点検、水漏れ防止といった専門的な保守作業が不可欠であり、24時間365日の安定運用体制の確立が新たな課題となっている。
こうした背景を踏まえ、日立システムズと八洲電機は、DLCの導入負荷を軽減し、安定稼働を支えることを目的に協創を開始した。
共同で提供する直接液冷システムサービス
両社は、Cool IT Systems社製の直接液冷システムについて、販売、据え付け、試運転、保守までを一貫して提供するサービスを開始した。本サービスは、八洲電機が有するDLCに関する現場技術力と、日立システムズが全国約300カ所に展開するサービス拠点および24時間365日のマネージドサービス体制を組み合わせたビジネスモデルである。
これにより、データセンター事業者やサーバーメーカーは、複雑な冷却システムの導入・運用を単一の窓口で進めることが可能となり、システム立ち上げから運用フェーズまでの負担を抑えられる。

役割分担と技術的特長
八洲電機およびグループ会社の八洲ファシリティサービスは、DLC製品の販売に加え、据え付け、試運転、修理、定期保守といった現場作業を担う。一方、日立システムズは、全国規模のサービス網を活用し、障害受付から一次駆けつけ対応までを24時間365日体制で実施する。修理対応は八洲ファシリティサービスが引き継ぎ、継続的な安定運用を支援する。
この分業体制により、冷却水管理や配管点検といったDLC特有の保守要件にも対応しつつ、高い稼働率を維持する仕組みを構築している。
導入実績と想定用途
本サービスは、大阪および東京のデータセンターに新設された水冷サーバー環境に採用され、据え付けから試運転までを完了している。保守サービスは1月より開始されており、生成AIを活用した高度なデータ分析基盤の安定運用を支えている。
今後は、AI・HPC向けデータセンターを中心に、電力効率と冷却性能の両立が求められる環境での活用が想定されている。両社は本協創を通じて、データセンターの高性能化と運用負荷低減の両立に貢献するとしている。
www.hitachi.com

