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衛生プロセス向け高速ガス制御によるタンク圧力変動の抑制
ビュルケルトのType 8880は、200ミリ秒未満の応答速度で食品や医薬品製造における圧力変動を抑制する。
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食品、飲料、医薬品、およびバイオ医薬品の製造工程では、製品の品質と安全性を確保するためにタンク内の圧力を精密に管理することが不可欠である。タンクへの充填や排出の際、製品の酸化を防ぎ、品質を一定に保つためには、タンク上部の空間(ヘッドスペース)を不活性ガスなどで加圧し、一定の過圧状態を維持しなければならない。特に炭酸飲料の貯蔵における二酸化炭素濃度の維持や、長時間を要する医薬品の発酵プロセスにおいて、ガス圧力のわずかな変動は歩留まりや最終製品の品質に直接的な影響を及ぼす。
従来のシステムにおける圧力ドリフトの課題
従来のタンク圧力制御では、複数のバルブとセンサー、および個別の制御装置を組み合わせて運用することが一般的であった。しかし、これらの独立したコンポーネントを通信ネットワークで統合する構成では、信号処理に遅延が生じ、システム全体としての応答時間が2秒を超える場合がある。このタイムラグにより、システムが反応する前にタンク内の圧力が許容範囲を超えて変動する「圧力ドリフト」が発生する。この遅延は、製品レベルが急速に変化する充填工程や、ガスの添加と放出が頻繁に行われる発酵工程において、プロセス安定性を損なう要因となっていた。
200ミリ秒未満の高速応答による最適化
ビュルケルトが開発したType 8880は、2つの制御バルブと圧力トランスミッタを単一のクローズドループ制御システムに統合することで、応答時間を200ミリ秒未満に短縮した。これは従来の構成と比較して約10倍の速度であり、圧力変動に対してほぼリアルタイムでの補正を可能にする。この高速な自動制御により、タンク内の製品量が変化し続ける状況下でも一定の過圧状態が維持される。また、精密な圧力調整が可能になったことで、体積測定によるドージング(定量供給)の精度向上にも寄与し、プロセス全体の信頼性を高めている。

CIPおよびSIP環境への耐性とメンテナンス性
衛生管理が求められる製造現場では、洗浄(CIP)や殺菌(SIP)の工程で腐食性の高い洗浄剤や高温の蒸気が使用される。一般的な比例弁は、これらの過酷な媒体にさらされると内部の潤滑剤が流出し、弁の性能低下や予期せぬ動作不良を引き起こす傾向がある。従来のシステムでは、摩耗によってバルブの交換が年間に数回必要となる事例もあり、ダウンタイムとメンテナンスコストの増大が課題となっていた。Type 8880はCIPおよびSIPに対応した設計となっており、電解研磨仕上げの表面処理やデッドスペースを最小限に抑えた構造、FDA適合素材の採用など、衛生的な環境下での長期的な稼働を実現している。
工業ジャーナリスト、レシュマン・ラムダス(Lekshman Ramdas)がAIの支援を受けて編集しました。
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