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Seco Tools
新製品のJC898 および JC899、ハイブリッド積層材加工で層間剝離を防止
ハイブリッド積層材の穴加工とフライス加工に問題を抱える航空宇宙産業の材料加工には、セコ・ツールズ新製品の JC899 ハイブリッド積層材仕上げ加工用と JC898 粗加工用が最適なソリューションです。JC899 仕上げ加工用には、2 つの形状を 1 台に組み込んだ特許取得済みの設計を採用し、炭素繊維強化型ポリマー(CFRP)とチタン/アルミニウムの組み合わせなどの積層材加工で、層間剝離や繊維の引き抜きの問題を防ぎます。JC899 仕上げ加工用を JC898 粗加工用と併用すると、従来のドリル/リーマの組み合わせに比べて工具寿命が 3 ~ 6 倍まで延長され、穴を汚染なく加工し、壁近くの面を完璧に仕上げて、加工効率が最大 300 %向上します。
JC898 & JC899 Hybrid Stack.jpg
JC898 には高度な正面刃設計が採用されており、ヘリカル補間加工に最適です。そのため、Z 軸穴加工時の高圧、ならびに穴加工の仕上げ面に損傷を与えるおそれのある切り屑が生じるハイブリッド積層材加工での切削力を軽減し、層間剝離のリスクを最低限に抑えます。新型の工具は、より短時間で従来よりもクリーンに穴を加工して、壁近くの面を仕上げ、積層材の層間にたまった切り屑を除去する余分な手間を省くことができます。
特許取得済みの JC899 仕上げ用工具は、2 つの形状を 1 台に組み込んでいるため、切り屑による汚染を防ぎ、加工時にハイブリッド積層材を一旦分解して、きれいに組み立て直す必要がありません。ダイヤモンドベースの STAX コーティングを施し、高い信頼性で加工して高品質の製品を確実に仕上げます。また、2 つの形状の左勝手ねじれにより、層間剥離、繊維の引き抜き、切り屑跡による被削材表面の損傷を防ぎます。
部品を適切に再取り付けするために、時間のかかるベンチマークと複雑な測定を伴うボーリング工具とは異なり、JC898 と JC899 では加工後の作業が不要なため、CFRP - チタンおよび CFRP - アルミニウムのハイブリッド材の穴加工が大幅に簡素化されます。そのため、他のソリューションに比べて、加工時間が半分に短縮できるとともに、工具寿命を 2 倍に延長できます。
さらに、JC898 と JC899 はヘリカル補完加工とショルダ加工用途に多くのメリットがあり、加工安定性と速度を同時に向上し、加工後の作業とベンチマークの必要を最低限に抑えます。この 2 つの工具は、機械加工時に積層材にかかる負荷を軽減するため、特に他の工具ではバリが発生する CFRP - チタン加工で、被削材品質を向上します。
JC898 および JC899 は、15 ~ 60mm の工具長さ/積層材高さに対応します。JC898 には径 8 または 15mm、JC899 には径 8.5 および 14.8mm(仕上げ用)のほか、径 0.375 インチをご用意しています。