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'12
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Kennametal
RodekaおよびRodeka 8 — ケナメタルの新しい革新的なスローアウェイミーリングインサート
ケナメタルは、スローアウェイミーリング用インサートの革新的な新製品、Rodeka™シリーズを発売します。成功を収めているDodeka™をベースにしたRodekaシリーズの両面インサートには、12個のコーナーを設けた独自の設計が採用されており、切削プロセスの生産性と対費用効果を向上します。
インサートに採用されている回転防止機構は、位置合わせの容易なインサートをポケットに取り付けることにより、高送り量で切削抵抗の高いアプリケーションにおいて優れた安定性を実現します。Rodekaインサートには3種類の形状があり、これらのインサートの頑丈な切れ刃は、どのような種類の部品やアプリケーションにも対応することを可能にします。この設計によって、消費動力を低減すると同時に切削抵抗を軽減することができます。本体の逃げを大きくすることで、ポケット溝加工、プロファイル加工、および5軸加工が可能になっています。
それぞれのインサートにはマーキングが施されているため、ユーザーはインサートの形状と切れ刃番号を簡単に識別することができ、ツールポケットへの位置合わせを正しく行うことが可能です。位置合わせを正しく行うには、それぞれの番号の切れ刃のディンプルをカッターの溝に合わせます。切れ刃の切れ味を保ち、性能の低下を防ぐため、インサートは反時計回りに回転させます。
Rodekaインサートの3つの形状はそれぞれ異なる加工を担うように設計されており、これらの3つのインサートに違いがあることによって、幅広いスローアウェイミーリングアプリケーションに対応できるようになっています。
- LDタイプのインサートは、軽~中切削加工に適したホーニング刃先を持ち、ステンレス鋼およびチタン加工に最適です。RodekaのLDタイプのインサートは、高送りカッターの2倍の有効切れ刃によって、同等の工具寿命を保ちながら最大で87%高い切り屑除去率を実現します。
- 中~重切削加工用のGDタイプのインサートには、10°のポジのTランドとホーニングが採用されています。このインサートは一般的なアプリケーションに最適で、同様のカッターと比較して切り屑除去率を向上することが証明されています。
- RodekaのHDタイプのインサートは、重切削加工と鋳鉄材の加工に対応できるように、0°のTランドとホーニングを採用した設計になっています。このインサートも切り屑除去率を向上し、同様のミーリングインサートより大幅に長い工具寿命を実現します。
Rodekaインサートはネガの逃げ角が小さいためにランピング加工機能が制限されますが、ポケット溝加工、プロファイル加工、フェイスミーリング、ブレード加工では、高い切り屑除去率と長い工具寿命を実現することができます。Rodekaには、径32~42 mmのスクリューオンタイプ、径32 mmのWeldon®タイプ、32 mmのストレートシャンクエンドミル、径40~100 mmのシェルミルカッターなど、多様なカッタータイプと径寸法が用意されています。
Rodeka 8はRodeka両面インサートシリーズの別タイプで、合計8枚の切れ刃を備えており、工具本体にはタービンブレード加工に対応するための特別な設計が採用されています。
Rodeka 8インサートはRodekaと同じ回転防止機構を持ち、接触面積を大きくすることによって高送り量のアプリケーションで優れた安定性を発揮するようになっています。また、Rodeka 8の工具面にはRodekaインサートと同様に取り付け用ディンプルがあり、インサートの回転を緩和して第2面の切れ刃の性能を向上します。Rodeka 8インサートには、Rodekaインサートと同様にLDタイプとGDタイプがあります。Rodeka 8のGDタイプには、鋳造ブレードに適した形状が採用されています。
Rodeka 8インサートは、ミーリング性能を向上することを目的として開発された専用インサートです。PVDインサートは研磨すくい面を持つため、より優れた形状の切り屑を成形し、工具寿命を延長することができます。CVDインサートにはより薄いコーティングが施されているため、インサート表面の早期フレーキングを防ぐことができ、より鋭利な切れ刃と組み合わせて使用する場合に優れた機能を発揮します。
すべてのRodeka 8インサートには、KCMP30™材種が使用されています。高性能ポストコーティング処理が施されたこの多層コーティング超硬材種は、鋼の一般的なミーリングと粗加工ミーリングの多様なアプリケーションに対応し、乾式条件において最も優れた性能を発揮します。KCMP30を使用することによって切れ刃の靱性が向上し、境界磨耗が軽減しています。さらに、材種が持つ靱性によってワーク材の溶着を防ぎ、高い加工速度でより高い完全性を実現できます。
Rodeka 8の工具本体は、径40~80 mmのシェルミルカッタータイプになっています。この工具本体はブレード加工における性能を向上するように設計されていますが、ポケット溝加工、プロファイル加工、フェイスミーリングにも使用できます。