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'12
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Kennametal
Kennametal Extrude Hone™が、電解液洗浄用の追加装置、HYDROM™を発表
電解加工(ECM)は、複雑で条件の厳しい加工や仕上げに関する問題を抱えるメーカーにとって注目すべきプロセスです。このプロセスでは材料をミクロン単位で除去することが可能であり、他の方法では処理できない部分にも達することができます。Kennametal Extrude Hone(ペンシルバニア州ラトローブ)は、ECMプロセスをサポートするため、電解加工機械の追加装置として使用する、HYDROMと呼ばれる電解液洗浄装置を考案しました。この装置は、電解液の品質を安定させることにより、工具とワーク材の間隙を一定に保ち、品質とプロセスの安定性を向上します。
電解加工では、工具とワーク材を直接接触させることなく、表面の原子を溶解することによって金属を取り除きます。取り除かれる材料の量は、工具とワーク材の間を電流が流れる時間と電流の強度に比例します。このプロセスは制御性が高く、今まで手作業での研磨やバリ取りなどの方法では処理できなかった領域の加工や研磨も行うことができます。電解液(水と特殊な塩)がワーク材の表面上を流れると、工具とワーク材の間に直流電流が流れます。取り除かれる材料の量は、負に帯電した工具と正に帯電したワーク材の間を流れる電流の量によって決まります。通常、工具はワーク材の最終的な表面と鏡のように左右対称になるように設計されています。このプロセスでは陰極となる工具がワーク材に触れないため、実質的に工具の磨耗は発生しません。一般的なバリ取りと研磨にかかる時間は、ほとんどのアプリケーションで10~30秒と非常に短くなります。要求生産量とワーク材のサイズによっては、複数の部品固定具を使用することによって高い生産速度を達成できます。
洗浄用の追加装置、HYDROMを使用すると、このプロセスの効果をさらにアップすることができます。HYDROMとCFP(チャンバーフィルタープレス)を組み合わせて使用すると、フィルターケーキの廃棄コストを最大で10%削減できます。CFPの洗浄時間は最大で6分の1に短縮することができ、陰極となる工具の寿命が改善されます。その結果、機械の可用性が向上します。
新しいECM装置にはHYDROMが付属していますが、すべてのブランドの既存の機械に追加装置として使用することもできます。HYDROMは、複雑な加工や仕上げを行う企業が競争力を向上し、コスト削減要求が強い製造業において品質と生産性を改善することを可能にします。
詳細は、http://www.kennametal.com/extrudehoneをご覧ください。