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ONSEMI news
オン・セミコンダクター、SiCパワーモジュールの新製品を発表
SiC技術による優れた効率性が、デルタ社の太陽光発電向け3相PVインバータで採用.
高効率エネルギーへのイノベーションを推進するオン・セミコンダクター(本社 米国アリゾナ州フェニックス、Nasdaq: ON)は、太陽光発電アプリケーション向けのフルSiCパワーモジュールの新製品を発表しました。このSiCパワーモジュールは、電力および熱管理ソリューションの世界的大手であるデルタ社のM70A 3相 PV ストリングインバータ製品群で採用されています。
オン・セミコンダクターのフルSiCパワーモジュールの新製品 NXH40B120MNQ ファミリは、1200V、40mΩのSiC MOSFETと、1200V、40AのSiCブーストダイオードを集積し、デュアルブーストステージを備えています。SiCテクノロジを使用することで、ソーラーインバータなどのアプリケーションで要求される高レベルの電力効率の達成に必要な、小さい逆回復時間と高速スイッチング特性を実現できます。
オン・セミコンダクターで、アドバンスド・アプリケーション・ディビジョンのシニア・バイスプレジデントを務めるアシフ・ジャクワニ(Asif Jakwani)は、次のように述べています。「シリコンカーバイド(SiC)技術は、エネルギー市場に革命をもたらす可能性を持っています。オン・セミコンダクターが開発した、フルSiCインテグレーテッドパワーモジュールは、太陽光発電用インバータの高出力レベルでのより高いシステム効率のニーズに対応し、SiCテクノロジの成熟性を実証します」
デルタ社で、PVインバータ・ビジネスユニットの責任者を務めるレイモンド・リー(Raymond Lee)氏は、次のように述べています。「当社は、より良い明日に向けて、革新的でクリーンな、エネルギー効率の高いソリューションを提供することに注力しており、最高の効率の達成、製品の体積と重量の削減、世界の太陽光発電市場の要求に応えることができるサプライヤーと常に協力することを目指しています。当社の 70kW 3 相 PV用パワーコンディショナである M70A では、オン・セミコンダクターの SiC パワーモジュールを採用しました。その理由は、オン・セミコンダクターのソリューションがクラス最高のパフォーマンスを提供しているためで、当社の高効率パワーエレクトロニクスにおける独自のノウハウと組み合わせることで、最大 98.8% のピークエネルギー変換効率を達成できます」
NXH40B120MNQは、オン・セミコンダクターのワイドバンドギャップ(WBG)技術に基づく PIM (Power Integrated Modules) の拡大しているポートフォリオの一例であり、インバータ設計に最適化されたピン配置を考慮した高度なインテグレーションを提供します。SiCコンポーネントを使用することで、パワーモジュールは低い導通損失とスイッチング損失をもたらし、より高いスイッチング周波数を使用でき、より高い反転効率に貢献します。このモジュールは、使いやすさを考慮して設計されており、はんだ付け不要のプレスフィット接続と、お客さまの好みに応じたお客様定義の熱インタフェースオプションを提供しています。
フルSiCパワーモジュールの NXH40B120MNQ は、2チャネルと3チャネルのバリエーションで提供中です。また、他の構成としては、1200V、80mΩのSiC MOSFETと1200V、20AのSiCダイオードを統合した2チャネルモジュールであるNXH80B120MNQ0 も提供しています。
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