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'20
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EPLAN
フォルクスワーゲン社がEPLANとRittal社の最新ソリューションを導入
目標はデジタル・マニュファクチャリング
フォルクスワーゲン社は先日、第6世代のVASS(Volkswagen Audi Seat Skoda)規格を発表しました。これにはEPLANバージョン2.9へのアップグレードも含まれています。この規格は MEBプラットフォーム(注釈:電気自動車専用のプラットフォーム)の車種を生産する工場で用いられており、制御盤システムの設計における3D機能のほか、PLCプロジェクトのプランニングツールによる双方向のデータ交換機能も対応します。さらにRittal社の新しいVX25制御キャビネットシステムも同規格に盛り込まれました。
フォルクスワーゲン社は自社のサプライヤに対し、VASS規格対応ライブラリとしてEPLAN Pro Panelで使用できる3Dデータの提供を開始することを決定しました。これにより制御キャビネットとそれを構成する部品が、現物と全く同じになる、3Dデータのデジタルツインを表現できることになりました。今まではEPLAN Electric P8による2D表現だけでしたが、今度の新しい規格により、製造でも大きなメリットが生まれます。NCによる機械加工からターミナルの自動組立、ケーブル加工、配線支援まで、サプライヤにとって制御盤やキャビネットの設計データを活用した製造の自動化を行うための基盤が整います。サプライヤは、フォルクスワーゲン社が用意した完全な設計開発テンプレートのメリットを活かして、より迅速で高品質なシステムの設計・製造・コミッショニングが可能になりました。
統一のとれた工場システムのドキュメント
EPLANの戦略的顧客マネージャーAndreas Bambergは次のように説明しています。「EPLAN Pro Panelによる3D機能が追加されたことで、制御盤・キャビネットの自動的なエンジニアリングに向けて製造情報をつなげられるようになりました。設計部門で有効に活用できる機能として、部品の干渉チェックや放熱・消費電力の検討機能も組み込まれていますので、キャビネット内の部品配置を最適化することが可能です。Rittal社の環境制御システムに対してもっとエネルギー効率に優れた設計を実現することもできます。」
ほかにもメリットがあります。EPLAN(ハードウェア設計)とシーメンス社TIA Portal(ソフトウェアによるプロジェクトプランニング)の間でAMLインターフェース(注釈:Automation ML インターフェース)を用いた、完全な双方向データ交換が可能になりました。「正確な配線ポートのみならず、PLCハードウェアの構成や定義済み入出力、バストポロジーをEPLANから直接インポートできるため、エンジニアリングやシステム設計に必要な労力が大きく削減されます。」とBambergは説明しています。また工場システムの運用中や、後々の改造・拡張にも、TIA Portalからの情報をEPLANプロジェクトにフィードバックすることが可能です。そのため、「立上げ段階」から、統一の取れた間違いの無い工場システムのドキュメントが確実に整い、デジタル生産管理への統合でも導入プロセスが短縮されます。
最新の制御キャビネット技術
Rittal社はEPLANと同様に、その大型の制御キャビネットや小型のエンクロージャをもとに、数年にわたってフォルクスワーゲン社の社内規格の一部を担ってきました。Rittal社で自動車分野のグローバル主要顧客マネージャーを務めるMarkus Hülsmann氏は次のように話しています。「最新のVASS規格バージョン6対応ライブラリのリリースでは、当社Rittalの新しいVX25制御キャビネットシステムをベースとした制御キャビネットの3Dリファレンス情報が完全に組み込まれました。」さらに、Friedrich Lütze社が提供する制御盤アクセサリやAirSTREAMモニタリングフレーム10機種が完全に統合されており、アクセサリのリストから直接選択してマクロとして配置することができます。「わずか数回のクリックで制御キャビネットへの配置を開始できるため、設計に必要な作業が大幅に減少します。」とHülsmann氏は説明しています。関連するエンクロージャの3DマクロはすでにEPLAN Data Portalでご提供しており、EPLAN Pro Panelでの設計に利用いただけます。
Markus Hülsmann::Rittal社で自動車分野のグローバル主要顧客マネージャーを務めるMarkus Hülsmann氏は次のように話しています。「最新のVASS規格バージョン6対応ライブラリのリリースでは、当社Rittalの新しいVX25制御キャビネットシステムをベースとした制御キャビネットの3Dリッファレンス情報が完全に組み込まれました。」
目標はデジタル・マニュファクチャリング
自動車の生産はますます難しい課題に迫られるようになっています。たとえば、これまで以上に頻繁なモデルチェンジやカスタム設計作業、新しい制御技術、保守・修理に対する高い要求など、挙げればきりがありません。そこで、フォルクスワーゲン社はさらなる自動化規格の開発に積極的に取り組んでおり、そうした規格を同社サプライヤへと提示しています。フォルクスワーゲン社の生産オートメーションおよびデジタル生産部門のDaniel Gräser氏は次のように述べています。「EPLANの設計ソフトウェアとRittalの先端システム技術について、その最新の展開をもとにVASS規格を拡張したことは、生産プロセスのデジタル化と自動化の実現で当社サプライヤを十全にサポートしていく姿勢を表しています。同時に、当社が歩み始めたデジタル工場へのロードマップに沿った重要な要素も加えています。」なかでも、生産プロセスの一環として制御キャビネットのデジタルツインは、将来の完全デジタルな操業や保守プロセスに欠かせない基盤です。
Daniel Gräser:「EPLANの設計ソフトウェアとRittalの先端システム技術について、その最新の展開をもとにVASS規格を拡張したことは、生産プロセスのデジタル化と自動化の実現で当社サプライヤを十全にサポートしていく姿勢を表しています。」とフォルクスワーゲン社の生産オートメーションおよびデジタル生産部門のDaniel Gräser氏は述べています。
グローバルなサービス/サポート体制
2018年以来、EPLANはサプライヤに対して3日間のVASSバージョン6対応トレーニングを英語とドイツ語で提供してきました。これが、同規格に従ったプロジェクトプランニングを成功に導くためのグローバルな基盤となっています。ドイツでは定期的に開講するとともに、入門トレーニングは米国と中国でも行ってきました。
www.eplan-software.com/
Rittal社について
ドイツ・ヘルボルンに本社を構えるRittal社は、産業用エンクロージャや配電、環境制御、ITインフラ向けのソリューションに加え、ソフトウェアやサービスまで提供するグローバルなリーディング企業です。そのRittal社が製造するシステムは、機械生産や設備管理、飲食料品、IT、通信業界など、世界中の全産業分野の9割以上で採用されています。
ソフトウェアのトップメーカーであるEPLANとCideon社が、設計と製造をつなげるエンジニアリングソリューションを提供することで、データが途切れないバリューチェーンを可能にしています。
より詳しい情報につきましては、www.rittal.com/jp-ja/をご覧ください。