新しい太陽エネルギー光学技術は、太陽電池業界の経済性に変化をもたらす
ICSが開発した太陽エネルギー光学(SEO)フィルムソリューションは、光導体技術に関する総合的な産業研究開発の重要な成果の一つです。
ICSが開発した埋め込み型空洞光学技術を用いて、より多くの太陽光を取り込み、太陽電池に転換することで、ソーラーパネルの出力を大幅に向上させることが可能です。 ICSのSEOフィルムは、経済性の高いロール・ツー・ロール法で生産されています。
- フィンランドの技術会社のICSは、独自の技術プラットフォームとフィルムソリューションを開発し、従来の太陽電池モジュールのエネルギー出力を5~10%向上させ、より高度なアプリケーションではさらに高い出力を提供しています。
- この技術は、太陽エネルギーの経済性を大幅に向上させ、世界規模での持続可能なエネルギーソリューションの最前線に太陽エネルギーをもたらします。
ICSのCTOのKari Rinko氏は、「当社は光ビームをキャプチャして非常に正確にリダイレクトする方法を発見しました。当社のSEOフィルム技術は、埋め込み型空洞光学系をベースにしており、外部からの影響や汚染にさらされないため、ソーラーパネル自体の寿命が長くなります。SEOフィルムは太陽電池パネルの全面に光学系を搭載するのと同様の効果があります」と述べています。
SEOフィルム技術は、包括的な特許ポートフォリオを有しており、過去、導入・テストを実施したどの光捕捉方法よりも効果的であることが証明されています。
また、同氏は、「コスト効率の良いロール・ツー・ロール法で製造された極薄フィルムを使用しています。このように、当社の技術は正にスケーラブルであり、世界規模でシームレスな業界へ採用する準備ができています。この独自の技術プラットフォームは、太陽光発電業界全体の新たな持続可能なエネルギー目標を決定し、達成を可能にします」と述べています。
ICSのチームメンバー、左からJori Oravasaari、 Kari Rinko、Jukka Backman
太陽光発電の経済性の変化
ソーラーパネルからの発電量の増加は、ソーラーパークの基礎となる経済性を、基礎となるパネルの全寿命に渡って変化させます。
Rinko氏は、「SEOフィルムソリューションは、太陽電池に導かれる光量を強化します。多くの太陽光によって、より強力なソーラーパネルになるため、ソーラーパネルは即座にメリットを得ることができます」と述べています。
SEOソリューションは、フラウンホーファーISEのような独立した第三者機関によってテストされており、彼らのテストは、従来の太陽電池モジュールで5~10%の上昇を確認したICS独自の実験と一致しています。
同氏は、「SEOフィルムソリューション独自の特徴の一つは、フィルム層がガラスの上部または下部の一方の周縁にのみ塗布されていることです 。太陽電池の表面全体を覆わないので、材料費の節約を考えると経済的なメリットがあります」と述べています。
また、同氏は、SEO技術は単結晶や多結晶シリコンセル自体の構造ではなく、太陽電池への太陽光の取り込みを制御して転換することに焦点を当てていると指摘しており、
「同時に、コアとなる光学技術に加えて、経済的な方法でフィルムを製造し、ソーラーパネルにシームレスに貼り付ける方法を開発しました。そのため、最先端の技術と確かな製造方法を組み合わせた、本当に説得力のあるものを提示することができます」と述べています。
太陽エネルギー光学フィルムの機能:SEOフィルムは、太陽電池に効率よく光を取り込み、エネルギー出力を大幅に向上させることが可能です。
優れた実績
ICSの技術プラットフォームは、層やコーティングの内部に埋め込まれた光学マイクロナノパターンを利用した内部光捕捉光学に基づいています。
Rinko氏は、「プラットフォーム全体のエネルギー増産と価値創造の可能性を高めるために、さらに技術開発を進めており、あらゆる種類の太陽電池パネルや薄膜に対応した次世代の技術を開発しています。SEOフィルムソリューションは、透明や半透明のソーラーパネルに80%の反射率と30%のエネルギーゲインを持つ透明で黒い反射板など、複数の利点から構成されています。また、エネルギーゲインが大きいフレキシブルな薄膜太陽電池にも適用可能です」と述べています。
ICSの目下の優先事項は、SEOフィルムの初期生産を開始し、SEO技術を大きな価値創造の可能性であると捉えている世界的なリーディング企業に商業的な機会を提供することです。
同氏は、「当社のチームは、Amazon、Apple、Nokia、Ericsson、その他多くの業界やテクノロジーのリーダーたちとの協業で優れた実績を持つ専門家集団です。同様に、当社の実績のあるSEO技術の成功の鍵は、ソーラー業界のグローバルリーダーとの連携にあります。現在、当社は刺激的な旅の次のステージに進む準備ができています」と述べています。
最新の開発状況
CEOのLeo Hatjasalo氏は、「最近では、ICSは自己資本調達取引で大きな成功を収めたことでニュースになっています。5月初旬にICSの全体的な開発計画を確認した際に、当社の計画の次のステップに向けて適切な財務上の柔軟性を確保するために、当社の資本基盤を強化することを決定しました。株主の皆様の素晴らしいご支援に大変感謝しております。また、非常に心躍る時期に新たな投資家の皆様がICSに参加して下さることを嬉しく思います。全体的な経済情勢は、Covid-19の問題のため、多くの関係者にとっては荒れ模様となるでしょう。しかし、ICSには心から『順風満帆』を期待しています」と説明します。
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