Moxa、IEC 61850-3に準拠した高性能PRP/HSRコンピュータを発表し、変電所のスマートグリッドトランスフォーメーションを強化
台湾、台北、2020年10月27日 - 変電所コンピューティングソリューションのリーディングカンパニーであり、CIGREワーキンググループの技術的貢献者でもあるMoxaは、変電所の自動化システム構築に向けて、IEC61850-3準拠のPRP/HSR接続を備えた高性能コンピュータの新シリーズ「DA-820Cシリーズ」を発表しました。この DA-820Cシリーズ は、ファンレス設計の19インチ3Uラックマウントコンピュータで、第7世代Intel® Xeon®またはIntel® Core i7/i5/i3の強力なCPUに加え、PRP/HSR、IRIG-B、シリアル通信、および、スマートグリッドアプリケーションに必要なギガビットイーサネットファイバSFP接続を可能にする複数の拡張インターフェースに対応しています。
多用途な設計で、スマートグリッドへの変換のニーズを満たす
ブラウンフィールド（産業跡地）における変電所の最新化プロジェクトに取り組む送電系統運用事業者（TSO）の場合、プロジェクトをスムーズに移行するためには、さまざまなオペレーティングシステムで運用されているレガシー機器や新しい機器の両方からデータを収集して提示することが必要となります。MoxaのDA-820Cには、複数のオペレーティングシステムをサポートする仮想マシンを実行できるIntel® Xeon® または Core i7/i5/i3プロセッサを搭載しています。複数のコンピュータを設置して各OSを個別に実行するのではなく、1台の高性能コンピュータのみを使用して仮想マシン上で複数のOSを実行するため、スペースとコストの節約になります。
変電所でのIEC 61850規格に準拠したトランスフォーメーションが可能になるように設計されたこのコンピュータは、PRP/HSR接続に対応します。高速かつ低遅延の通信を処理し、EMIやEMCの高い干渉に耐えながら大量のデータを交換するために、DA-820Cはギガビットイーサネット光ファイバ通信に対応するSFPインターフェースを備えることで、インテリジェント電子装置（IED）への接続を可能にします。
さらに、Moxaは1UラックマウントのDA-681Cおよび2UラックマウントのDA-682Cといった、変電所自動化用ラックマウントコンピュータの大規模なポートフォリオを提供し、さまざまな変電所アプリケーションのニーズに応えています。
業界認定済みの堅牢な設計
変電所で使用されるコンピュータは、極端な温度や高レベルの電磁干渉といった過酷な環境に耐えることができなければなりません。DA-820Cは、IEC-61850-3およびIEEE 1613規格に準拠しており、信頼性の高いシステム動作を実現します。DA-820CはIEC 60255規格にも準拠しており、堅牢な変電所自動化システムの一部として、IEDと確実かつシームレスに動作します。さらには、EN 50121-4にも準拠しているため、DA-820Cは鉄道沿線のトラクション動力システムでも安定した運用が可能です。
プロアクティブ監視ユーティリティ
変電所のコンピュータは、無人または遠隔地に設置されることが多いため、Moxaは使いやすいユーティリティであるプロアクティブ監視を提供しています。これにより、送電系統運用事業者（TSO）は、コンピュータの状態を監視して予知メンテナンス措置を講じることができます。プロアクティブ監視は、CPU、メモリ、ストレージの使用状況、さらにはCPUとマザーボードの温度など、多数のシステムパラメータを追跡するためのダッシュボードを提供します。また、ユーザーはユーザー定義の基準に基づいてツールを構成し、リレーやSNMPトラップを介して可視的、または音声によるアラームを作動させることができます。
DA-820Cシリーズの主な特徴
- 変電所自動化システムに対応するIEC 61850-3、IEEE 1613、IEC 60255に準拠
- 鉄道沿線での利用に対応するEN 50121-4に準拠
- 第7世代Intel® Xeon® / Core プロセッサ
- 2 DDR4 メモリスロット（合計で最大64 GB）
- 4 SSDスロット：Intel® RST RAID 0/1/5/10に対応
- PRP/HSR、IRIG-B、シリアル、GbE接続
- 1 PCIe x16、1 PCIe x4、2 PCIe x1、1 PCIスロット（拡張カード用）
- プロアクティブ監視ユーティリティ
