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Seco Tools

データマトリックスコードが製品情報フローを一新

ヤン・グラブニングスブラーテンは、工具の製造工程の廃棄物の削減方法のアイデアを思いついたとき、それがセコのビジネスにどのような影響を与える可能性があるのかまったく気づいていませんでした。数年後、ヤンのアイデアにより、100 億個の工具を追跡することが可能になり、当社の製品の使用方法について膨大な知見を得ることができるようになりました。


2018 年 1 月に、ファーガスタのイノベーションラボの研究開発技術者であるヤンは、製造工程で不具合が発生したとき、工具がバッチ番号でしか識別できないために影響を受けた工具を個別に特定できないことに気づきました。「1 つのバッチに含まれる工具は 1 万個から 2 万個に及ぶことがあります。製造の不具合の影響を受けた可能性があるものを特定することは不可能だったため、すべてを最初からやり直す必要がありました。これでは採算が取れません」と、ヤンは述べています。

個別に特定可能
課題は、工具を個別に特定する方法を見つけることでした。そのときヤンがひらめいたのは、QR(クイックレスポンス)コードに似たデータマトリックスコードでした。「当社のコードには 100 億通りの数字を選択しました。工具を製造する機器からすべてのコードを収集するソフトウェアを使用して、コードを付けた工具を完全に追跡することができます」と、ヤンは説明します。

1987 年に発明されたデータマトリックスコードは、製造プロセス中の物のトラッキングによく使用される二次元コードです。レーザー印刷処理により、セコ・ツールズ製品で特に人気の高いツールである Turbo 16 ツールにコードが印刷されます。 現場に導入したツールにデータマトリックスコードを貼付することで、将来的には、お客様とセコ・ツールズが使用期間を通じてデータマトリックスコードをトラッキングできるようになります。


データマトリックスコードが製品情報フローを一新

Turbo 16 Data Matrix Code.jpg

このコードは、クライアントに役立つ情報を豊富提供するアプリケーションである Seco Assistant にも対応しています。計算を実行したり、工具を直接スキャンしたりすることで詳しい情報を確認できます。「工具の使用方法、つまり使用する機器、設置時期、使用期間、用途などのデータをクライアント様にシステムに入力していただけるのが理想です。工具上のコードをスキャンすると、これらのデータがすべて表示されます。これは工具の生涯の記録と言えるでしょう」と、セコ・ツールズのデジタル化の専門家であるマイケル・ボーディンは述べています。


データマトリックスコードが製品情報フローを一新

Seco Assistant Scan Function.jpg

レーザー印刷コード
ヤン・グラブニングスブラーテンは少人数のチームとともに、レーザーで工具にコードを印刷する方法を発見しました。「これは、お客様が特定の方法で工具を使用したときに問題が発生する場合に特に役立ちます。世界中のどこにいても、過去に何が使用されていたかを確認し、お客様の問題に対する解決策を探すことができるのです」とヤンは述べます。

工具から収集したデータを研究開発プロセスにフィードバックすることにより、次世代の製品を改善することができます。「データマトリックスコードも読み取ることができる場合は、コードを使用して返却された製品を分類できるため、リサイクルプロセスがはるかに容易になります。さまざまな金属化合物を迅速に分類して、可能な限り再利用できるようになります。これは、当社のサステナビリティへの取り組みにとって大きなプラスです」と、ヤンは続けます。

「これまで当社は、このアイデアを 1 つの製品に適用して初期の問題を解決してきました。しかし、理想は、耐用年数が終わると製品を返却することを製品の購入時にお客様に同意していただくことです。返却の際にコードをスキャンすることで、使用期間中に製品にどのようなことが起こったかを確認できるからです」と、マイケル・ボーディンは述べます。

ヤン・グラブニングスブラーテンは、このプロジェクトの最大の利点はサステナビリティの点にあると考えています。「使わなくなった工具は返却するようにお客様に伝えられることを想像してみてください。将来的には、古い工具を簡単に廃棄することができなくなり、リサイクルが必須となるかもしれません。すぐにお客様の役に立つ多数の利点がありますが、リサイクルプロセスを自動化し、このデータマトリックスを使用してさまざまな金属やコーティングを分類できれば、状況をすぐによりよい方向に変えることできるのです」とヤンは述べます。

デジタルソリューション
データマトリックスコードの使用は、セコ・ツールズのビジネスを変革するという点で大きな可能性を秘めています。「セコ・ツールズとお客様が問題点を解決し、生産性を改善するための将来のデジタルソリューションにおいては、この技術に基づく多数のビジネスチャンスがあると考えています」と、シニア R&D マネージャーのトーマス・ノルシュトロームは述べます。「製品の使用期間を通じて個々のアイテムに情報を結びつけ、よりスマートにすることで、差別化を図ることができます。当社のスマート製品は、工具の用途、製造元、使用方法、使用履歴などの質問に回答できるようになるのです」

データマトリックス技術の使用例は、Seco Beyond Hardware という大きなイニシアチブの一部です。トーマスはシニア R&D マネージャーという現在の役割から一歩踏み出して、Seco Beyond Hardware のプログラムマネージャーとしての役割を担います。彼はこう話します。「アイデア段階から社内やエンドカスタマーに製品が導入されるまでのすべての過程を追って、サポートできることにワクワクしていますし、非常に楽しみです」

データマトリックスについて詳しくは、お近くのセコ・ツールズ営業担当者までお問い合わせいただくか、http://www.secotools.com/ja/ の Web サイトをご覧ください。

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