ZF、自動運転機能と安全性を向上させる高性能中距離用レーダーをローンチ
フリードリヒスハーフェン社(以下、ZF)は、ADASの高度な安全機能をサポートし、中国の東風「Aeolus Yixuan MAX」で利用可能なZFの部分自動運転システム「coASSIST」を強化するため、次世代の中距離用レーダーをローンチしました。
- ZFが東風汽車と次世代中距離用レーダー(MRR)をローンチ
- ZFのカメラ「S-Cam 4.8」と組み合わせ、東風Aeolus Yixuan MAXに先進運転支援機能を提供
- さらなる77GHz帯域MRRローンチを予定、ADASと部分自動運転機能を支援
ZFの中距離用レーダーは、ユーロ NCAP の安全性試験で 5 つ星評価の獲得と、部分自動運転機能の実現を目指して設計された77GHz高性能フロントレーダーです。自動車メーカーの要件に合わせて拡張可能で、車両の速度に合わせて検知機能を最適化するように設計された3つのオペレーションモードがあります。衝突被害軽減ブレーキ (AEB) システムなどをサポートする歩行者検知機能に役立つ低速時の広視野角の高解像度にも、アダプティブ・クルーズ・コントロール (ACC)システム などの高速時におけるより長距離での検知にも対応し、運転状況に合わせて最適な距離と解像度の組み合わせを提供します。
ZFの取締役のホルガー・クライン博士
ZFのエレクトロニクスおよびADAS事業部を担当するエグゼクティブバイスプレジデントであるクリストフ・マーナットは次のように述べています。「中距離用レーダーは、競争力のある価格で性能と柔軟性を提供するため、ZFのレーダー製品ラインナップにおいて重要な役割を果たしています。これは、カメラやLiDARなど他の外観センサー類とともに、自動渋滞追従や高速道路運転支援、そして自動バレーパーキングなどの自動駐車支援機能を可能にするZFのフュージョンシステムおいて非常に重要なコンポーネントです」。
ZF中距離レーダー:ZF、中距離用レーダーを東風汽車と共同でローンチ
ZFは自動車メーカーに中距離レーダーおよびフルレンジ・レーダーをグローバルに提供します。フルレンジ・レーダーは、距離、速度、水平角、仰角の4次元で高解像度の情報を提供します。仰角が追加されたことで、より高いレベルの交通状況の3Dイメージが生成でき、速度情報もより詳細になるため、高解像度での環境センシングが可能となります。ZFはまた、車両の側面と後方で360度の環境センシングが可能な短距離用レーダーも提供します。
ZFのレーダーは、オブジェクト認識カメラ生産における世界的リーダーでもあるZFの先進カメラシステムを補完する優れた製品です。東風Aeolus Yixuan MAXの高度なcoASSISTシステムには、100度の視野角の単眼カメラ「S-Cam 4.8」が装備されています。このカメラで、混雑する都市環境の歩行者や自転車を早期に検出することが、初めて可能になりました。中距離用レーダーと最先端のカメラ技術を組み合わせ、センサーからより正確なデータを提供することで、先進の安全性と部分自動運転機能の向上をサポートします。
中距離用レーダーとZFの先進カメラ「S-Cam4.8」の組み合わせにより、歩行者や自転車を早期に検出
ZFの取締役であるホルガー・クライン博士は、次のように述べています。「東風汽車との中距離用レーダーのローンチは、ZFが次世代のモビリティをつくるためのZFの継続的な取り組みの一つです。ゼロ・エミッションとゼロ・アクシデント達成に向け、お客様をサポートすることは、ZFにとっての誇りです。今回ローンチされた中距離用レーダーは、2020年末に導入された東風汽車向け部分自動運転システムの機能をさらに強化するものです。」
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