通信速度400/800Gbpsの光ネットワークおよび有線ネットワーク向けに、超低ジッタのタイミングデバイスClockMatrix 2ファミリを発売
IEEE1588の全動作モードに対応するシンクロナイザ/ジッタ減衰器「RC32614」を提供開始。
超低ジッタのタイミングデバイスClockMatrix 2を発売
ルネサス エレクトロニクス株式会社(代表取締役社長兼CEO: 柴田 英利、以下ルネサス)は、このたび、通信速度が400/800Gbps(ギガビット/秒)の光通信ネットワークおよび有線ネットワーク用途に向けて、高性能かつ高精度のマルチチャネルタイミングデバイスClockMatrix 2ファミリを発表しました。第一弾としてシンクロナイザ/ジッタ減衰器「RC32614」を発売し、量産を開始しました。2019年に発売した5G無線および100/200Gbps有線ネットワーク用途向けのClockMatrixをベースに開発しており、ClockMatrix 2も、PTP(高精度時刻同期プロトコル)を規定するIEEE1588規格に対応するための機能を備えています。 ClockMatrix 2は、最大112Gbps PAM4のデータ伝送速度に対応する同期イーサネットPHYにおいて、88fs(フェムト秒)RMSという超低ジッタを実現しました。
また、ClockMatrix 2は、ジッタ減衰器やIEEE1588対応クロックとして必要な機能をすべて1チップに集積しているため、設計の複雑さが軽減され、必要なBOMが抑えられるだけでなく、ユーザはClockMatrix 2の周波数変換、クロック生成、ジッタ減衰等の機能を多様なネットワーク機器に使用することが可能です。さらに、PTPクロックマネージャソフトウェアも、RC32614とあわせて使用することを前提として無償で提供します。
ルネサスのインフラストラクチャ・ミクスドシグナル事業部、タイミング製品担当Vice PresidentのBobby Matinpourは次のように述べています。「5Gへの移行などにより、ネットワークの速度と精度の限界が押し広げられ、クロックジッタ機能と同期機能のハードルはますます高くなっています。新しいClockMatrix 2ファミリは、低ジッタで高精度の多様な同期機能を、高集積の1チップソリューションとして実現します。」
ClockMatrix 2ファミリの主な特長
- 高集積の6チャンネル高精度タイミングソースにより、高速インタフェース向けのジッタ減衰器の追加が不要
- クロック出力の位相ジッタは88fs RMSで、高速シリアルリンク(最大112Gbps PAM4のPHY)における超低ジッタクロック出力をサポート
- 同期イーサネット(Sync-E)やIEEE1588など複数の規格やプロトコルに対応
- ITU-T G.8262.1/G.8262のテレコムバウンダリクロック要件、およびG.8273.2 Class C/Class Dの時刻精度に準拠
ウィニング・コンビネーションについて
ルネサスは、ユーザの設計加速を実現させ、より早く市場に投入できるよう、ルネサス製品のポートフォリオを組み合わせたソリューション「ウィニング・コンビネーション」を開発し提案しています。新製品RC32614を用いたウィニング・コンビネーションとして、アナログやパワーマネジメント製品と組み合わせた「200/400/800Gbps固定フォーム・ファクタスイッチソリューション」を用意しました。この他にも、様々なアプリケーション向けに250種類以上のウィニング・コンビネーションをこちらからご覧いただけます。www.renesas.com/win
ClockMatrix 2ファミリおよびシンクロナイザ/ジッタ減衰器RC32614の詳細はこちらをご覧ください。
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