CES 2022:人々の生活の質の向上とさらなるクライメートアクションのために – ネットワーク化されたスマートソリューションがボッシュの成長を推進
ボッシュのあらゆる種類の製品がネットワーク接続可能に。
- スマートホーム:ネットワーク接続可能なデバイスの売上が50%増加
- スマートカー:ボッシュはソフトウェアが主役となる未来のモビリティを形成
- AI(人工知能):センサーが森林火災の早期警告や、医療診断を支援
- Bosch Tech Compass:大半の調査回答者はテクノロジーをより良い世界へのカギと見る
- タニア・リュッカート(Tanja Rückert):「私たちは、AI(人工知能)とIoT(モノのインターネット化)は、本当の付加価値をもたらす最良の手段だと信じています」
ラスベガス(米国) –ボッシュは、スマートなネットワーク化ソリューションによって、自宅、路上、職場、病院または宇宙など、あらゆる場所においてさまざまな人々の日常生活を改善しようとしています。それと同時に、ソフトウェア、サービスおよびライセンスを通じて新たな事業分野に参入しようとしています。「私たちは、お客様のメリットを増大させるために、コア事業を体系的にデジタル化しています。今後、私たちは、すべてのデジタル製品の売上をサービスベースの収益に変えることも目指しています」と、ボッシュ・グループのチーフデジタルオフィサーを務めるタニア・リュッカートは、ラスベガスのCESにおいて述べています。この目標を達成するために、ボッシュは、IoTとAIの組み合わせ、すなわちモノのインターネット化(IoT)と人工知能(AI)を結びつけることに焦点を当てています。
これにより、ネットワーク化された製品が情報を提供し、次にAIを用いて情報が処理され、そうした製品向けのソフトウェアアップデートに組み込まれるという好循環が生まれます。このアプローチの中心にあるのは、お客様のメリットです。なぜなら、それによってユーザーが開発プロセスに欠かせない存在になり、ユーザーのニーズに正確に合わせたソリューション提供が可能になるからです。さらに言えば、開発も価値創造も、製品を販売すれば終わりではありません。「AIとIoTを組み合わせることが、両方のテクノロジーがユーザーにもたらすメリットを最大限に生かすカギとなるボッシュは考えています」と、リュッカートは語っています。「このアプローチは、新たなビジネスモデルの開発を可能にする以外にも、個人と社会全体に本当の付加価値をもたらす、より良い製品とソリューションの提供に役立ちます」
ソフトウェアの専門知識を拡大:現在、ボッシュはすでに未来を形成している
ボッシュは、はるか前にこのための基礎を築きました。今年から、あらゆる種類のエレクトロニクス製品がネットワーク接続可能になります。ネットワーク化された電動工具、家電製品およびヒーティングシステムの販売台数は、2020年の400万台から2021年の600万台以上へと、1年で50%成長しました。ボッシュが設立した、AIにおける強力部門「AIセンター(BCAI:Bosch Center for Artificial Intelligence)」では既に、約3億ユーロもの業績に貢献しています。
加えて、ボッシュは、毎年40億ユーロ以上をソフトウェア領域に投資しており、そのうち約30億ユーロはモビリティ事業に向けられています。ソフトウェアが主役となる未来のモビリティを形成するために、ボッシュは、2022年の半ばをもって、アプリケーションに依存しないソフトウェアの開発をひとつの部門に集約します。今後は子会社であるETAS GmbHの下で基本ソフトウェア、ミドルウェア、クラウドサービス、汎用アプリケーションの開発ツールなどを開発・販売していきます。また、モビリティのネットワーク化と自動化も急速に進展させています。ボッシュは過去5年間に、運転支援システムおよびそれに関連するセンサーだけで、約90億ユーロの売上高を生み出しました。
Bosch Tech Compass:世界中の5カ国で実施された調査
ボッシュが5カ国で実施し、CESで初めて公表された調査Bosch Tech Compassでは、世界中の人々が新しいテクノロジーに期待していることが明らかになりました。調査結果によると、回答者の大半(72%)は、テクノロジーの進歩が世界をより良い場所にすると考えており、気候変動との戦いのカギを握ると考えています(76%)。同時に、テクノロジーは個人的なニーズに応じるよりも社会の大きな課題に取り組むことに焦点を合わせるべきだと、5人中4人が考えています。「ボッシュも、テクノロジーが幅広いメリットを提供すると信じています」と、リュッカートは述べています。「私たちがハイテクについて語るときは、可能なことの限界に挑むことだけを話しているのではありません。私たちは、あらゆる場所で人々の生活を改善するための手段としてテクノロジーを用います」
宇宙から小児科医療まで:ボッシュのSoundSeeセンサーシステム
AIとネットワーク化のメリットの一例が、SoundSeeセンサーシステムです。これは、2019年の後半からISS上で異常な音を識別するために宇宙を移動しており、AIアルゴリズムを用いて分析を行い、保守がいつ必要になるのかを示します。現在、ボッシュは、ピッツバーグ(米国)の非営利医療法人Highmark Health社と協力して、このテクノロジーの完全な実用化を目指しており、音響AIが、小児科医療で診断ツールとしてどのように利用できるのかを検証しています。ボッシュとHighmarkは、特に初期の喘息などの肺疾患を子供の呼吸パターンを聞くだけで検出できるように、センサーの適合に取り組んでいます。「革新技術を用いて子供の健康を改善する – これこそまさに私たちの言うハイテクです」と、ボッシュ北米法人社長のマイク・マンスエッティは語っています。医療分野におけるSoundSeeの活用は、ボッシュのコーポレートスローガンである「Invented for life」を体現しています。
市場で初めてAIを搭載したボッシュの新しいガスセンサーは、人間と自然の両方を守る役割を果たします。これは、Dryad社のSilvanet Wildfireセンサーに、いわばにおいを検出するために組み込まれ、森林火災の早期検出に貢献します。Dryad社のセンサーは、木に取り付けられ、その場の微気候を継続的にモニターすることでぼやを検出します。そして、カメラや衛星ベースのシステムよりもはるかに速く現地当局に無線で通知します。これは、火災による荒廃を防ぐだけではなく、森林火災からのCO2排出量の削減にも繋がります。「このセンサーは、命と住居を守り、何トンもの二酸化炭素の大気放出を防ぐのに役立ちます。すべてはAIとネットワーク化のおかげです」と、マンスエッティは述べています。
ハイテク#LikeABosch:スマートソリューションの新しいキャンペーン
ボッシュの新しい陽気なキャンペーンでは、 人々の日常生活における些細なことを改善するために開発されたソリューションを紹介しています。タイトルは「ハイテク#LikeABosch - ネットワーク化されたインテリジェントでサステイナブルな多くのソリューション」で、視聴者に、主人公の日常の出来事を紹介します。この中で主人公は、スマートグラスからネットワーク化されたeBike、職場へのデジタルアクセスパスまで、複数のボッシュのソリューションを使用します。これを見ると、映像の冒頭で母親を「時代遅れ」と言った10代の息子の方が、取り残されているように思えます。
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