www.engineering-japan.com
Rohde & Schwarz

ローデ・シュワルツとFormFactor社が、テキサス大学オースティン校での5Gおよび6G対応RFスイッチの改良に関する研究をサポート

テキサス大学オースティン校とローデ・シュワルツ、さらにFormFactor社が協力して、バッテリ寿命を改善に加え、より高い帯域幅と切替え速度に対応したRFスイッチの特性評価を行いました。

ローデ・シュワルツとFormFactor社が、テキサス大学オースティン校での5Gおよび6G対応RFスイッチの改良に関する研究をサポート
R&S ZNAにR&S ZC170周波数コンバータを接続すれば、DバンドにおけるSパラメータの測定が可能になります。

2020年、テキサス大学オースティン校(UT Austin)は、六方晶窒化ホウ素(hBN)にもとづく新しいRFスイッチ技術について、画期的な研究結果を発表しました。この技術はエネルギー効率に優れ、より高い帯域幅と速度が可能になるため、5Gでの利用に理想的です。この成果を受けたプロジェクトとして、RF部品やワイヤレス業界向けの試験・計測ソリューションで市場をリードするローデ・シュワルツと半導体の試験・計測分野のトップメーカーであるFormFactor社は、同校のさらなる研究をサポートしています。今回、このRFスイッチ技術に対し、5Gを超えた将来の6Gでの応用が見込まれるサブ・テラヘルツ周波数域のうち特にDバンド(110~170 GHz)での特性評価が行われました。

RFスイッチは、あらゆるタイプのトランシーバで利用されています。たとえば現在の4Gや5Gスマートフォンでは、送信モードと受信モード間、異なる周波数帯やネットワーク、方式間の切り替えを担っています。こうしたさまざまな状態を切り替えるため、現在のスイッチには絶え間ない動作が求められます。したがって電力を大量に消費し、デバイスのバッテリ寿命に影響を及ぼします。しかし、テキサス大学オースティン校が見出した新技術は、異なる状態への切り替えが必要になるまで電源OFFの状態を保つため、最大50倍もエネルギー効率に優れます。

研究チームを主導するのが、テキサス大学オースティン校のコックレル工科大学・電気およびコンピュータ工学科のDeji Akinwande教授です。「我われのチームは、5Gやその先の通信の大きな前進につながる可能性を秘めたRFスイッチを開発しました。この技術について、ローデ・シュワルツとFormFactor社の試験・計測ソリューションを利用したことで、将来の6Gでの利用が世界中から注目を集める周波数帯Dバンドにおいて、さらに踏み込んだ特性評価ができました。両社の装置はセットアップが簡単に使える構成で、しかも信頼性の高い測定結果が得られるものでした」。

この試験セットアップは、ローデ・シュワルツの4ポートR&S ZNA43ベクトル・ネットワーク・アナライザとこれに接続したR&S ZC170周波数コンバータで構成されており、110~170 GHz周波数でSパラメータと相互変調歪み(IMD)の測定が実行可能です。R&S ZNA43の背面にはリファレンスとして専用の中間周波数(IF)を、また2台のコンバータには測定信号と必要なハイパワーな局部発信(LO)信号を入力します。こうした信号には一般にVNA前面のポートを使用しますが、そうしないことで測定器の再キャリブレーションを必要とせず、最高43 GHzまでの他の測定にポートを利用できます。R&S ZNAは、操作が簡単なグラフィカル・ユーザーインターフェースを搭載しているため、設定や関連の信号パラメータをコンバータに送るのも容易です。また、コンバータはFormFactor社のCascade Summit 12000プローブ・ステーション内で使用し、そのミリ波/テラヘルツ・ポジショニング・システムに取付けました。さらにFormFactor社のWinCal XEソフトウェア・ツールにより、試験セットアップ全体のキャリブレーションも簡単に行え、これが繰返し性と信頼性の高い測定結果の取得につながりました。

ローデ・シュワルツでスペクトラム・ネットワーク・アナライザとEMCおよびアンテナ試験を統括する副社長のChristina Gessnerは次のように説明しています。「FormFactor社とAkinwande教授の研究チームとの協力によって、ローデ・シュワルツの試験ソリューションはいかに拡張性が高く、未来に向かって新しいアイデアを実現していくような基礎研究における試験ニーズに応えられるものであるかを示す具体例がもう一つ生まれました。テキサス大学オースティン校による新しいRFスイッチ技術の研究をサポートできたことを光栄に思います。この新技術によって、5Gミリ波帯や将来の6Gサブ・テラヘルツ周波数帯を省エネルギーに利用可能になることでしょう」。

ローデ・シュワルツは大学や研究機関と協力して、6Gやテラヘルツ帯の活用、量子技術など未来のソリューションを求めて邁進しています。RFおよびマイクロ波部品の試験ソリューションについて詳しくは、https://www.rohde-schwarz.com/_231842.htmlをご覧ください。

6Gの先駆的な試験ソリューションの詳細もhttps://www.rohde-schwarz.com/6gでご覧いただけます。
お問い合わせ:
欧州(本社):Christian Mokry(電話:+49 89 4129 13052、email:This email address is being protected from spambots. You need JavaScript enabled to view it.
北米:Dominique Loberg(電話:+1 503 523-7951、email:Dominique.Loberg @rsa.rohde-schwarz.com
アジア太平洋地域:Wen Shi Tong(電話:+65 6 307-0029、email:This email address is being protected from spambots. You need JavaScript enabled to view it.

すべてのプレスリリースは、画像のダウンロードを含め、http://www.press.rohde-schwarz.comからインターネットでご提供しています。

  さらに詳しく…

LinkedIn
Pinterest

フォロー(IMP 155 000フォロワー)