ルネサスのセルラーからクラウドへの開発キットがマイクロソフトのAZUREクラウドサービスを完全にサポートします

ルネサスエレクトロニクス株式会社は最近、ルネサスの32ビットマイクロコントローラ(MCU)を搭載したセルラーからクラウドへの開発キットが、Microsoftの人気のあるAzureクラウドサービスを完全にサポートすることを発表しました。Azureの独自の機能やサービスを利用できるよう、32ビットマイコンRAファミリ用「CK-RA6M5」とRXファミリ用「CK-RX65N」の2つのクラウド開発キットをアップデートしました。Azureは、世界中の何十億ものデバイスに採用されているオープンで柔軟なクラウドコンピューティングプラットフォームのため、ユーザはワイヤレスIoT機器をクラウド経由で容易に接続、管理できるようになります。

両クラウド開発キットには、LTE セルラーIoTモジュール「RYZ014A」が同梱されているため、ゲートウェイなしでクラウドサービスにワイヤレス接続することができます。今回、マイクロソフトの新しいEmbedded Wireless Frameworkを標準サポートしたことにより、Azureクラウドプラットフォームに容易に接続できます。Embedded Wireless Frameworkでは、あらゆる無線通信ネットワークを安全にクラウドに接続することができるため、クラウドと連携する製品のサービス運用とライフサイクルマネジメントを容易に実現します。これらにより、アセットトラッキングやビルディングオートメーション、医療データの管理、音声サービス端末、産業機器の制御などに最適なソリューションです。

また、両キットはMicrosoft AzureのIoT プラグ アンド プレイ認定を取得しています。これは、埋め込みコードを 1 行も書くことなく、両キットをAzure IoT Hubに簡単に接続できる機能を実装したデバイスであることを意味します。本認定により、Device Provisioning Serviceを通じて安全にプロビジョニングが可能となり、デバイスモデルを使用してセンサ等の情報をAzure IoT Centralにより容易に監視、管理することができます。

ルネサスのクラウドキットには、6つのオンボードセンサやUSB FSコネクタ、USB-UARTシリアルコンバータ、2つのPmodコネクタ、電源端子などを搭載したマイコンボードと、RYZ014AのPmod拡張ボード、SIMカードやアンテナが含まれます。また、RA6M5およびRX65Nマイコンには、独自のSecure Crypto Engine 9（SCE9）やTrusted Secure IP（TSIP）などのハードウェアベースのセキュリティエンジンも搭載されています。さらに今回、パートナのCrypto Quantiqueと共同で、IoTデバイスをオンプレミスまたはクラウド上のサーバホスト型アプリケーションに安全に接続するソフトウェアベースのIoT暗号化プラットフォームも本キット上で実装可能になりました。