www.engineering-japan.com
ARC INFORMATIQUE

TSE社の農業用ひさし:その太陽光発電シェードの核心を担うのがPcVue

 持続可能なエネルギー源への移行は、私たちの世代が取り組むべき重要な課題です。特に排出量の削減や消費のあり方の見直し、誰もがクリーン・エネルギーを利用可能にすること、脱炭素化など、環境保全やエネルギー不安への対策が課題となっています。

TSE社の農業用ひさし:その太陽光発電シェードの核心を担うのがPcVue
 こうした多くの課題に直面し、より安定した持続可能な新しいエネルギーモデルを模索する取組みが数多く生まれています。その一つが、再生可能エネルギーと農業生産の両立をはかりながらエネルギーを生産するシステムのアグリボルタイクス(agrivoltaics、営農型太陽光発電)です。

太陽光発電を農業に

コンセプトはシンプルであり、納屋などの農業用施設の屋根に太陽光発電パネルを設置するというものです。農地環境の電力網に組込むように設計されたシステムですので、農業生産に支障をきたすことなく、農家は自らのためのエネルギーを低コストに生産することができます。

たとえばフランスにおける太陽光発電の大手独立系企業の一つにTSE社があります。10年以上前に設立された同社は、太陽光発電所のほかにもアグリボルタイクス用ソリューションを開発して、太陽エネルギーを電気に変えてきました。

TSE社は、太陽光発電所の設計から資金調達、建設、監視・運用管理におよぶ全バリューチェーンの構築で、お客様やパートナー企業をサポートしています。

2022年、そのTSE社がフランス・アマンスにある3ヘクタールの敷地に同社初のアグロボルタイクス実証サイトを開設しました。ここでは、人口1,350人のコミュニティの消費電力に相当する容量2.4MWpの太陽光発電シェーディング・システムが、大豆や小麦、飼料用ライ麦、秋まき大麦、菜種の大規模農地に設置されています。

同プロジェクト実施の契機になったのが、この農場の生産力に限界がみられたことです。というのも、10年以上前から非常に暑く乾燥した夏に悩まされていました。そこでTSE社が開発した農業用のひさしが回転式のシェードを備えた設計となっていることが評価され、農家の方々から選ばれました。夏場は、このシェードの日陰によって温度を下げて、気候の緩和を図ることができるからです。

農業用のひさしをアマンスに設置
この農業用ひさしは、トラッキング・システム付きの太陽光パネルを搭載した大型遮光構造で構成され、地上5mにケーブルで固定されています。また、天候に応じてパネルの向きを制御するほか、運用データの取得を完全自動化する監視システムも備えています。

  TSE社のデータ最適化部門は市場調査を行った結果、SCADAシステムの実装にPcVueプラットフォームを採用しました。

いくつかの競合他社があるなか、PcVueプラットフォーム採用の決め手となったのは、プラットフォームを完全に制御できることに加えて、開発が容易であること、プラットフォームに付属した専用の太陽光向けソリューションを活用できること、そして技術サポート部門のサービス品質が高いことでした。

現地では、この監視システムが25,000点のデータからなるデータベースを管理しています。またディスプレイの最適化により、オペレーターがアラームを素早く把握できるようにして、迅速な問題解決を支援しています。このアーキテクチャは、PcVueがデータ収集サーバーとして機能する集中制御を特徴としています。同システムは、すべての太陽光変換装置のほか、ひさし構造を構成する612個の各太陽電池パネルを制御・トラッキングするための複数のNCU(ネットワーク制御ユニット)ともリンクしています。

また専用の制御装置を設けて、最高10ミリ秒のサンプリングによる高速なデータ収集速度を処理して、数学的モデルのリアルタイムな実行に対応しています。この非常に高精度なデータは、特定の条件下でシステムがどのように応答すべきかを判断するためにも使用します。

TSE社は、PSL研究大学の高等鉱業学校(Ecole des Mines)と提携を結び、太陽光発電に関連するいくつかの課題に取り組んでいますが、そのほかにも社内で研究開発を行っています。たとえば、ケーブルの張力や架台等のシステムの腐食といった要因が太陽光発電ステーションの耐久性に影響を与えないことを確認するため、実際のステーションを使って複数のテストを実施しています。

アマンスでの先行プロジェクトについて、TSE社は最初の9年間を実証実験と位置付けています。またTSE社は太陽光発電のスペシャリストとして、同様のプロジェクトを現在3つ建設中であり、ほかにも12件の実証プロジェクトが開発段階にあります(2024~2025年に建設を完成する予定)。

www.pcvuesolutions.com

ぜひ、このプロジェクトの動画をご覧ください:

  さらに詳しく…

LinkedIn
Pinterest

フォロー(IMP 155 000フォロワー)