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Rohm Semiconductors News

ローム、通信基地局や産業機器向けファンモーター駆動用デュアルMOSFETを開発

新製品は、ロームの最新プロセスおよび裏面放熱パッケージを採用することで、業界トップの低オン抵抗(Ron)を達成しました(Nch+Nchの場合、HSOP8で19.6mΩ、HSMT8で57.0mΩ)。

ローム、通信基地局や産業機器向けファンモーター駆動用デュアルMOSFETを開発

ローム株式会社は、通信基地局や産業機器向けファンモーターの駆動に最適な、100V耐圧のMOSFET2チップを1パッケージに同梱したデュアルMOSFETを開発。「HP8KEx/HT8KEx(Nch+Nch)シリーズ」「HP8MEx(Nch+Pch)シリーズ」として、新たに5機種ラインアップしました。

近年、通信基地局や産業機器では、電流値を下げることによる高効率化を目的として、従来の12V / 24V系統から48V系統に電源の高圧化が進んでいます。また、これらの機器を冷却するためのファンモーターにおいても、48V系統の電源が使用されており、スイッチング用途のMOSFETには、電圧変動を考慮した100V耐圧品が要求されています。一方、耐圧を高くすると、背反関係にあるオン抵抗も高くなり効率が悪化するため、高耐圧化と低オン抵抗化の両立が課題となります。一般的に、ファンモーターでは、複数個の駆動用MOSFETが使用されていますが、省スペース化の観点から、2チップを1パッケージ化したデュアルMOSFETの採用が進んでいます。

こうした中、ロームは最新プロセスを用いてNch、PchのMOSFETチップを開発し、さらに放熱性に優れた裏面放熱パッケージを採用することで、業界トップの低オン抵抗を実現した新シリーズを開発しました。一般のデュアルMOSFETと比べてオン抵抗を最大56%低減しており、機器の低消費電力化に大きく貢献します。また、2つのチップを1パッケージに同梱したことで面積を削減でき、機器の省スペース化に寄与します。例えばHSOP8の場合、1チップ内蔵のシングルMOSFET(TO-252)2つから置き換えることが可能なため、面積を77%削減できます。

なお、新製品は、7月から当面月産100万個の体制で量産(サンプル価格550円/個:税抜)を開始しています。インターネット販売も開始しており、チップワンストップ、コアスタッフオンラインなどから購入することができます。

ロームは、デュアルMOSFETにおいて、産業機器向けの耐圧ラインアップ拡充や低ノイズ品の開発を進めています。これにより、今後も幅広いアプリケーションの低消費電力化と省スペース化に寄与することで、環境保護などの社会課題解決に貢献していきます。

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