低コスト協働ロボットReBeL 、日本市場で本格販売開始
イグス株式会社は、クラス最軽量・低価格の協働ロボット「ReBeL」を日本市場で本格販売開始します。
ReBeLは、軽量で無潤滑の低コスト協働ロボットとしてドイツで開発され、2021年の発売以来、欧州、北米市場を中心に年々販売実績を伸ばしています。
日本市場においては、本年より販売を開始しており、中小製造業を中心とするロボット需要の高まりを受け、様々な業界からの問い合わせや引き合いが増加していました。イグスではこのようなニーズに応えるため、ロボット製品の国内販売部門の体制を強化するともに、日本市場向けに対応したReBeLの拡販を開始します。
ReBeLの日本市場対応について
ReBeLは、人間とロボットの協働作業に適したアーム型ロボットで、イグスが独自開発した高機能ポリマーで製造されているため、本体重量が約8.2キロと軽量であることが特徴です。内蔵型コントローラやティーチングソフトウェア(iRC)をセットにして100万円台(可搬重量2㎏、最大リーチ600m以上クラスの協働ロボットとして最もリーズナブルな価格帯)で提供しています。
このように、軽さや価格帯において競争力のあるReBeLですが、従来はソフトウェアの操作画面がグローバル仕様のため英語版のみとなっていました。今回日本市場での販売強化にあたり、日本語表示に対応しました。
また、ReBeLはこの度、品質・安全性に対する要求が高い日本市場に対応するために、国際的な第三者認証機関によるISO TS15066 2017:4に準拠した試験で、協働ロボットとしての適合性を確認しました。
ロボット製品の販売強化について
イグスでは、既存の設備やリソースをベースにしてシンプルかつ低コストな自動化で生産性の向上を図ること、そしてロボットをはじめとしたその製品群を「ローコストオートメーション(以降LCA)」と表現しています。
このLCAを日本市場においても訴求するために、本年1月に東京本社内にLCAセンターを開設し、自動化を検討している企業に対して、ロボットが実際に動作する様子を体感できる場を提供しています。
今回販売を強化するReBeLは、このLCA製品群の中でも今後日本市場で最も注力する製品に位置付けています。すでに、軽さや価格において様々な業界から注目されており、旺盛なニーズに対応するためReBeL拡販のための専門チームを立ち上げました。
2023年11月時点で、製造現場以外にも、研究開発や製品の試験現場等での導入事例が増えており、今後は、大学・学校等の教育分野や、飲食業等サービス分野での幅広い用途の活用・採用も見込んでいます。
なお、イグスはReBeLの販売を強化するとともに、来年度LCA事業における3倍の増員を視野に、日本事業全体での売上拡大を目指します。
ReBeLの主な特長
- ReBeLは高機能ポリマー製のアーム型ロボットで、重さはわずか8.2kg(ロボットに内蔵したコントローラ含む)とクラス最軽量のロボットです。プラスチック製で軽量のため、従来の金属製ロボットでは困難な壁付け、天吊りも可能です。また、省スペースで設置できるためコンパクトな設計が可能となります。
- コントローラ内蔵で100万円から導入できる、同クラスで最もリーズナブルな価格帯のロボットです。 中小製造業のロボット導入のネックとなっているイニシャルコストの短期償却が可能です。
- 可搬重量(6軸の場合)は最大2㎏で、自由度4または6、および制御システム付きまたは無しを選択できます。組立作業、品質検査、サービスエリアでの作業等様々な用途の利用が可能です。
- ロボットに動作を教示する方法もシンプルにしています。無料公開しているティーチングソフトウェアiRC上にロボットを3D表示し、ノーコードかつ「ドラッグ&ドロップ」に近い感覚で動作が組み込めます。同ソフトで、導入前の動作シミュレーションも可能です。今回このロボットコントローラを日本語に対応させており、より簡単な操作で利用することが可能です。また、ReBeLはROS(ロボット開発用オープン型ソフトウェアプラットフォーム)に対応しているため、他のアプリケーションに適合させることも可能です。ROSでシステム全体を構築したいシステム開発現場の課題解決にも貢献します。