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デンソー、「愛知県知多市における 低炭素水素モデルタウンの事業化可能性調査」に協力

水素をつくるSOECの知見を生かし、カーボンニュートラルの実現に貢献。

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デンソー、「愛知県知多市における 低炭素水素モデルタウンの事業化可能性調査」に協力

株式会社デンソーは、愛知県が13の企業・自治体と連携して行う「愛知県知多市における低炭素水素モデルタウンの事業化可能性調査」に協力し、SOEC*1(Solid Oxide Electrolysis Cell / 固体酸化物形水電解装置)に関する情報提供を行います。この取り組みは愛知県が申請し、環境省の「令和6年度既存のインフラ等を活用した水素供給低コスト化に向けたモデル構築・FS*2事業」に採択されたものです。なお、本調査結果を踏まえ、2025年度から2028年度にかけて実証事業が開始される予定*3です。

愛知県は、2030年度のCO2排出量を2013年度と比較して46%削減することを目標と定める中で、業務部門では69.2%削減、家庭部門では77.6%削減というように目標値を高く設定しており、これらの達成には再生可能エネルギー導入拡大のみならず、燃料電池の導入促進や熱分野の燃料の脱炭素化などが必要と考え、街中での水素利用の具体化を目指しています。

デンソーは、2035年のカーボンニュートラル実現を目指し、「モノづくり」「モビリティ製品」「エネルギー利用」の3つの領域でさまざまな取り組みを行っており、「エネルギー利用」では将来のクリーンエネルギーとして注目されている水素を「つくる技術」と「つかう技術」の開発に注力しています。その一環で進めているSOECの開発・実証には、デンソーが自動車部品で培ったセラミックや熱マネジメント、電動化の技術を活用しています。

街中での水素利用の実現に向けて愛知県が主導する本調査は、知多市の水素ステーションから公共施設や住宅などに低炭素水素を供給するモデルタウン事業の事業化可能性を調査するものです。水素のサプライチェーンを構築するうえで、安定的かつ低コストで水素を生成する方法が重要な課題となっており、デンソーはSOECの開発・実証においてこれまで蓄積してきたノウハウなど、情報提供を通じて協力します。

デンソーは今後も、社会全体のカーボンニュートラル実現に向けて、水素をはじめとした環境にやさしいクリーンなエネルギーを利活用する技術開発で培った知見を社会全体に還元し、新しい価値を届けてまいります。

*1SOEC(Solid Oxide Electrolysis Cell):セラミック膜を電解質として高温で動作し、水蒸気を電気分解して水素を製造する装置。水素製造については、他にもアルカリ液を電解質とするアルカリ水電解や、高分子膜を電解質とするPEM形水電解がありますが、本実証で使用するSOECはそれらと比べて電解に要する電気エネルギーが少ないことが特長です。
*2FS(Feasibility Study):プロジェクトの実現可能性を事前に調査・検討すること。
*3実証開始には環境省の実証事業に申請し、採択されることが必要になります。

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